執幣峠(しっぺ) 620m (2001.4.29、2004.4.11)

岐阜県下呂市和佐ー下呂市久野川
苗代桜(岐阜県下呂市和佐) 東山道支道(飛騨南街道)の峠である。現在国道41号線が通っている飛騨川沿いのルートは400年前に金森長近が開いたという。

それまで東山道支道は金山から火打峠執幣峠久野川峠竹原峠初矢峠を越え、下呂で国道41号線ルートに合流していた。


執幣峠の峠道は苗代桜で有名な下呂市和佐から始まる。
満開の苗代桜(6:54)

苗代桜の近く、三光橋のたもとから林道に入る。入り口すぐのところに三光寺稲荷があり、6体の石仏が並んでいる。
三光橋(さんこうはし)から林道に入る(7:16)



峠道は林道といえども、馬頭観音が何体か見られる。中腹で分岐点があり、迷うが、5万図どおり左へ行くべし。
馬頭さん 分岐を左へ(7:33)

林道は屈曲を繰り返して登っていく。旧道らしき山道も認められなくはないが、しっかりとはわからない。

峠は頂上部で執幣谷をトラバースする構造になっており、どちらのピークが峠なのか判別しにくい。東側のピークはどこかの企業の植林事業場になっているらしく、以前来たときには桜がきれいだった。土地の老人会が一杯やりに来ていたほどである。
執幣峠(8:03) 峠の桜



久野川側へ下る。執幣峠から久野川峠へのラインがくっきりと窪んでいるのがわかる。途中の尾根を含めて見事にまっすぐだ。おそらく断層線が走っているのであろう。

東山道ができた律令制の時代、道の築造基準はストレートラインであった。その特徴はここにも見られる。
久野川峠へのライン(8:24) 久野川断層(岐阜新聞・ひだみの活断層を訪ねてより)



久野川の集落まで下りた地点に石仏が集めてあった。久野川の庚申様というらしい。東山道支道(飛騨街道)はその後、久野川を渡り、久野川峠に向かう。

しかし何で執幣峠なんて名前がついたのだろう?
「しっぺ」といえば「しっぺ返し」のしっぺくらいしか思い浮かばないんだがな・・・
久野川の庚申様(8:30)

久野川峠へ