柳蘭峠 1697m (2002.8.3)  地図 2.5万図   コレクションNo.225

岐阜県大野郡朝日村秋神温泉−高根村日和田
氷点下の森で有名な秋神温泉(あきがみ)から日和田へ行く途中にある峠である。宮之前の秋神小学校裏手にあるグランドの駐車場に車をデポして走り出す。

ここ宮之前は高山から信州・江戸へと通ずる江戸街道が通っていた。高山−美女峠−阿多粕(久々野)−黍生谷(秋神川の谷)−宮之前−猪鼻峠(鳥屋峠)−中之宿−石仏峠寺坂峠野麦峠という江戸時代以来の重要な往還であったという。また宮之前は鈴蘭高原への分岐点でもあり、現在でもその重要性は変わっていない。
集落のはずれで鳥屋峠への自然歩道を左に分け、谷を遡る。くるみ温泉などが白樺林の合間に点在する。
氷点下の森の標識が出てくる頃、秋神温泉に到着する。標高は1000m。先々週の嶺方峠と変わらない。それに朝なので当然涼しい。そして「氷点下の森」の存在も心理的に涼しさを呼んでいる。岳見峠へ行く道とここで分れる。
柳蘭峠へは真っ直ぐ進む。秋神川が逆光に映えて美しい。
1146mラインに五十三峠への分岐点がある。高根村側にあった鉱山への道だそうだが、入り口からダートだし、廃道に近いらしく、探索はやめにした。
継子岳林道の分岐を過ぎる頃、ようやく谷を詰め終わったらしく、山肌を登っていくようになる。1600m付近に広がる千町牧場を過ぎ、村境の尾根(1673m)まで来たが、まだ峠ではない。
ここらから御岳の尾根を次々に越えていくアップダウン道になる。御岳が突然その雄姿を見せた。天気が曇り気味で期待してなかっただけに嬉しかった。

千間樽国有林の所にあるトイレ・水場施設を過ぎると、やっと峠に辿り着いた(9:50)。
峠は御岳チャオスキー場へ行く道との三叉路になっている。スキー場は木曽福島から主にアクセスしてくるので日和田高原方面(長峰峠、開田高原)は今までの道と違い2車線路になっている。

柳蘭峠の名前の由来、ヤナギランは今の時季、赤紫の花を付けているのだが、ここには自生していなかった。そのヤナギランが自生している濁河スキー場へ行くべく、御岳チャオスキー場の横を濁河峠へ向かった。