宇津峠(うつとうげ) 491m (2014.5.24) 地図 2.5万図

山形県小国町(おぐにまち)沼沢 (ぬまざわ−飯豊町(いいでまち)手ノ子(てのこ

山形県小国町沼沢と飯豊町手ノ子の間にある国道113号線の旧道峠である。

山形県にある幹線道路の峠道は山形県の初代県令(知事)・三島通庸(みちつね)によって切り開かれた。ここ宇津峠もそのひとつだった。

飯豊町側からアクセス。まずは現在の新宇津トンネル、1335mをくぐって登りやすい小国町側へ向かった。

新宇津トンネル



新宇津トンネルを抜けて、割とすぐ、橋の手前に旧道との分岐がある。その辺りに宇津峠入り口の道標もあった。

トンネルを抜ける 旧道分岐
宇津峠入り口



旧道に入ると、旧国道トンネルへの道と旧道峠道の分岐がある。いまいち確信が持てなかったので、その手前で入山(山菜採り)しようと準備しているお姐さんに道を聞くと、確かにここが峠道と太鼓判を押してくれた。おまけにおにぎりなどもいただき感謝感激!峠道には勢い良くきれいな水が流れていた。ダート道で汚れたタイヤを洗うのに最適だったのを前置きしておこうv(^^)

ちょうどこの辺りに「越後街道十三峠 宇津峠」の案内図と看板が掲示してあった。

分岐付近 右が峠道



峠道に入ると、途中で下り道との分岐があった。先ほど分かれた旧国道らしき広い道が下に見える。そしてその先にはトンネルが見えた。これが旧国道の旧トンネルなのだ。まずは本筋の峠をめざし、帰りに旧トンネルを探索することにして、先を急ぐ。

峠道はダート。草付きも少なく良好な状態である。しかし雪解け水などでウェットである。

下り道との分岐 旧国道とトンネル
ダート 残雪



そのままゆっくりと登っていく。屈曲はそれなりにあるが、ヘアピンとかジグザグはない。そして最後の分岐、NTT電波塔との分岐を右へ行くと峠である。

分岐を 右へ行くと



峠には峠の道標が設置してあった。小国町の看板が外れて落下したポールが2本残っている。

峠の道標あり



飯豊町側に旧越後街道の道標があった。飯豊町側の展望は開けていた。その辺りに宇津峠馬頭観世音が祀られていた。

旧越後街道の道標
飯豊町側展望
宇津峠馬頭観世音



飯豊町側の道筋は酷いらしいので、ここで引き返して旧国道のトンネルを見に行くことに。

道は広いがトンネル内だけ狭くなるとの標識が出ている。

旧国道のトンネル
道幅縮小



トンネルの手前も相当ぬかるんでいる。トンネルは柵で囲ってあるが、入れないことはない。昭和47年竣工、平成3年に新トンネルができるまで、干支を一巡するくらいしか使用されなかったことになる。中に入ってみても新しい活用方も何もなく放置プレイの状態である。

915mあるという反対側の抗口をズームして撮ってみた。カーブ、勾配10%、スリップの3連危険標識が写っている。それにトンネルの真ん中辺りが不揃いに盛り上がっている。こちらのサイトによるとトンネル内の地層が粘土質でトンネルが押しつぶされていく危険性があって放棄したというのが真相のようである。

内部の状態
反対側



青沢越へ | 峠コレクションへ | 子持峠へ