浦神峠(うらがみとうげ、熊野古道)、庄の坂(しょうのさか) 115m (2012.12.8) マピオン地図 2.5万図

和歌山県那智勝浦町庄−那智勝浦町浦神

和歌山県那智勝浦町庄と浦神の間にある熊野古道・大辺路(おおへち)の峠である。

:県道45号・那智勝浦本宮線、脇にある大泰寺(だいたいじ)の門前から熊野古道に入る。ここは大辺路の派生ルート・八郎峠越えとの分岐点になる。ここから浦神峠・清水峠と海沿いに行くのが本街道筋だそうだ。

熊野古道に入る



大泰寺の門前にある「お宗旨」を読んでみると、臨済宗・妙心寺派の禅寺であることがわかる。「縁起」によると、蛇渕にいる危険な大蛇を伝教大師に封じてくれと頼んだところ、この薬師如来を彫ったというようなことが書いてある。要するに薬師如来に対する後世の作文・箔付けに過ぎない。

県道から浦神峠越えの道に入る。ところどころに「熊野古道 大辺路」の運内標識があるので迷うことはない。

大泰寺の門前 「お宗旨」と「縁起」
県道との分岐点(8:02) ところどころに標識がある



標識の中には市屋峠の名前が出ているものもある。平惟盛ゆかり?の峠である。間もなく道がダートになった。分岐点は左へ行く。

市屋峠 ダート
分岐点は左へ



登りがきつくなるところに石の道標があった。「右ハやまみち 左ハ大へち」と彫ってあるようだ。砂防ダムの左を登っていくと、お地蔵さんのところで古道は山道に入る。このお地蔵さんの光背にも「右ハ山みち 左ハ大へち」と彫ってある。

石の道標 右ハやまみち 左ハおおへち
砂防ダムの左を登る 山道へ(8:28)
お地蔵さんにも「右ハ山みち 左ハ大へち」



山道は適当に骨がある。何度も折り返しを経て登っていく。

何度も折り返す
やや尾根道 ちょっと不安箇所



峠直下にあるのは石畳か?
峠は鞍部というより平らなところだ。だからだろう。「休平(やすみだいら)」という標識が立てられている。石の台座に書いてあるもの、「浦神」だけはわかるが、あとはわからない。

峠直下
休平(やすみだいら、峠だね) 石の台座
峠・休平(9:00)



峠から下る。少し下ったところから展望が開けた。峠道から海が見える。熊野古道の魅力のひとつだね。

展望が開けた



そしてようやく山道から林道に出てきた。山道とはいえ、ここにある標識から大泰寺までは4.5km。時間にして1時間40分かかった。山道だけなら1時間14分かかっている。庄側の登りが32分かかったのに、浦神側の下りは38分もかかっている←ここ重要。
林道を下ると、舗装路キターッ!

林道に出た(9:42)
炭焼き小屋 舗装路キターッ!


さらに舗装路を下る。海蔵禅寺(かいぞうぜんじ)の先でJR紀勢本線の踏切に出ると、そこには次の清水峠への標識が出ていた。線路沿いの道である。そこは紀伊浦神駅の裏だった。

海蔵禅寺の前を通って(9:53)
JR紀勢本線の踏切 清水峠への標識
紀勢本線に沿って 紀伊浦神駅(9:55)



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