栗柄峠(くりからとうげ) 270m (2000.11.19)
富山県の倶利伽羅峠と同様、倶利伽羅不動明王を祀る観音堂があるため命名されたという
ここ栗柄は三方を山で囲まれた山間盆地で集落の北の端を流れる「杉ヶ谷川」は鼓峠から流下する「宮田川」と同じ谷内で150mほどしか離れていないのに合流せず、倶利伽羅不動明王の観音堂を過ぎた辺りで150mほどの山を穿ち「倶利伽羅不動の滝」になって春日町方面へ流下している。
この地形は「谷中分水界(こくちゅうぶんすいかい)」といい、水勢の弱い川(宮田川)の谷水を水勢の強い川(滝ノ尻川)が奪ったためにできた。
「杉ヶ谷川」は昔は「宮田川」に合流していたものと思われる。そして宮田川と滝ノ尻川は最後は加古川、由良川となって瀬戸内海と日本海へ注ぐために、ここは分水嶺にもなっている。
栗柄峠はその滝(山を削ってきた地点)の横にあるため、下流はクネクネ道の急坂、栗柄の集落側は平坦地という典型的な片峠になった。