郷坂峠  450m (2004.12.26) 地図 

岐阜県白川町白山上油井(しらやまかみゆい)−白川町下佐見(しもさみ)徳田
岐阜県白川町白山上油井と下佐見徳田の間にある峠で、名古屋のカトーサイクルさん某掲示板で教えていただいた。(注)

佐見川が飛騨川と合流する辺りは潜入蛇行し、現在の車道も曲がりくねっている。この峠道は飛騨川の谷からその潜入蛇行部をショートカットし、下佐見中心部へ直線的にアクセスする峠道である。
飛騨川沿いの上油井付近(高山本線横)
(注:成山から峠へ、石仏がいくつも現れ何番と書かれていた、ご機嫌な峠道。油井から所々石碑が立っていて33番、今27基立っている。油井から細野、徳田、成山に入る。への字の格好の峠で部落から郷坂へ出て行く時は、下りになると急で眼下に飛騨川が視野に飛び込んでくる。)



まずオーソドックス?に飛騨川沿いの油井から登る道を探索してみた。それらしき谷はあるものの道が見つからない(~_~) 仕方がないので、佐見側からアプローチすべく国道256号線で佐見川沿いを遡った。先に稲田峠をゲットし、藤島峠では返り討ちに遭いながら、返す刀で稲田峠の麓、成山から探索を開始した。

下流側へ走ると、成山のはずれに国道近道との表示がある。郷坂峠にかかる前の前座・前振的存在の峠道である。舗装の1.5車線道を登ると、すぐに頂上(445m)に着く。標高はともかく規模的にも郷坂峠を大峠とすれば、こちらは小峠にあたる。峠の横は共同墓地になっており、集落との関わりが深いように感じられた。
成山の分岐(12:25) お墓横のピーク(12:32)



(小)峠を下りていくと徳田である。国道256号線に合流し、写真の橋を渡って、対岸(左岸)を上流側へ辿る。道はすぐに佐見川の谷を離れ、急坂になる。地図上では細野という集落が表示されているが、どちらかというと別荘・山小屋風の家ばかりである。細野から道はダートになる。
徳田(12:38) 細野付近(12:58)



そのまま登ると、最高地点(480m)に到達した。ここが峠? しかし石仏も何もない殺風景な場所である。いったい峠道はどこにあるのか?試しに下りていくと、なんとも形容しがたい石塊が路傍に安置してあった。これこそ、まごうことなき峠道の証拠である。
地形上の峠(13:08) 石碑?(13:15)



石塊から少し下った所に、ドンピシャの分岐点があった。使われていない林道のように軽く草が生えているので、罠ではないかと疑念を起こすほどだった。半信半疑で分岐を西へ下りていくと、すぐに車道は終わり、写真のような木橋と山道が現れた。

この木橋、雨に濡れているせいで足を着いた途端に滑った(~_~) 午前中に何でもない登り坂路面で転倒し、血を見ているだけに腰が引けてしまった(ー_ー) 無理に渡れば転落するかもしれない。しかしここまで来たんだから撤退は勿体ない。よし、谷川に下りてでも向こうへ行こう。アレコレ試したあげく、下流側から谷川を渡り、山道へ上がった(^^ゞ
分岐を左へ(13:20) 怖い木橋(13:30)



山道へ上がり、次のカーブを曲がった所に探していた峠はあった。熊笹の中に馬頭観音菩薩をはじめ地蔵菩薩などの石仏が六体鎮座していた。二十一とか二十八、三十二などと番号が振ってある。峠にこれだけの石仏が一同に会しているのも非常に珍しい。種類も馬頭観音だけでなく十一面観音や地蔵菩薩など色々あって楽しい。
峠(13:45) 馬頭観音・十一面観音たち


地蔵菩薩と馬頭観音



峠から下り始めはご機嫌なシングルトラックである。これがどこまでも続いたら「仏の世界」なんだけど・・・
すぐに雨水や植生が峠道を支配するようになった。道より横の林間の方が歩きやすいような始末である。三十番の馬頭観音さんを見つけた所で嫌になった。何といっても単独行である。油井側でも道を確認できていないし、このまま下るのは危険と判断し、峠へ戻った。
峠直下のシングルトラック(14:00) 三十番の馬頭さん(14:10)