横尾峠 755m (2007.10.13) 地図

長野県生坂村根峯−生坂村丸山
長野県生坂村根峯と丸山の間にある峠である。

国道19号線から池沢の谷に入る。
国道19号線から池沢の谷へ入る



小さな集落にある公民館脇に御岳大権現の石碑が建ててある。昔はこんな谷でも御岳信仰があったのか、それとも旅人が建てたのかは不明であるが、当時から御岳詣でのルートであったと思われてならない。それにビックリするくらい立派な家もあるし、ここは不思議な谷である。

公民館脇に御岳山大権現の石碑が建ててあった けっこう立派な家もある



谷を登っていくと、江戸時代から行われていたという「池沢明ばん焼き工場跡」の看板があった。対岸の平地に工場があって昭和10年頃まで10名ほどが働いていたそうだ。そのせいか谷も陶土が溜まったような色合いをしていた。

「池沢明ばん焼き工場跡」の看板 陶土色の谷



またこの谷では石炭も産出したようで、明治20年代から昭和20年代まで採掘された。いまは静かなこの谷も昔はにぎやかな産業振興地だった。

「池沢炭坑坑口」の看板



さらに登ると「かやの峠口」の看板があった。西条・上田方面へ行く古い峠だそうで、産業通商上も重要なルートだったらしい。

「かやの峠口」の看板



道はますます急になり、通常はダート、カーブだけコンクリート舗装というようになった。また風化して土になりそうな崖っぷちもあってなかなかスリルがあった。

カーブだけコンクリート舗装 風化した崖



そして、とうとう峠に着いた。何も標識はないが、反対側に下りていく道には鉄条網とゲートがしてあった。向こうへ下りていける保証もないので、そのまま引き返した。

鉄条網とゲート



今まで登ってきた道なのに下ってみると、えらく面白い。岩を穿ったカーブなどはジェットコースターみたいだし、暗くて狭いのをのぞけばキャッホーの下りであった。
ジェットコースターみたいなカーブ


刈谷原峠へ