綱木峠(つなきとうげ)・松坂峠  720m (2008.5.27) 地図 

山形県米沢市関町−米沢市綱木
山形県米沢市関町と綱木の間にある旧米沢会津街道・県道234号・綱木小野川館山線の峠である。

船木峠のトンネルを出たところにある信号交差点を直進する。ここで船木峠を超えた県道2号線は白布峠から檜原湖へ行く。旧米沢会津街道は小野川温泉から来た県道234号線が踏襲している。
関町の信号交差点



県道234号線に入り、関町集落に入っていく。冬期間通行止めの看板がそのまま残っている。冬期間といってもここらはどのくらいを言うのであろうか?

冬期間通行止めの看板 関町集落



関町の集落内に旧米沢会津街道の案内看板があった。伊達政宗が通ったことは理解できるが、伊能忠敬・十返舎一九・吉田松陰などが通ったとは知らなかった。

関町集落 旧米沢会津街道の案内看板



関集落から峠道に入る。小さな神社横を通り、ダンダン勾配も急になってくる。旧道はその先で通行止めにしてあった。通行止め箇所から少し登ったところが峠である。峠は切り通し。コンクリートブロックなどで固められた人工的なものなので旧街道そのものではないだろう。

神社横



中腹で通行止め箇所があった。ちょうどその先に旧道分岐地点があった。谷川を越えて登っていく草付きのシングルトラックダートだ。周りにあるのは水芭蕉のようだ。その標柱には旧会津街道(松坂峠)と記されている。綱木峠のほかに峠があったのだろうか?そうなら関集落の案内板にも書いてあるはずだ。だから綱木峠の別名なのであろう。

通行止め箇所 旧道分岐?地点



車道をそのまま登る。途中でこんなものを見つけた。蹄以外ほとんど白骨化した脚だった。細さからいって鹿であろう。しかし路上に片足だけ落ちているとはバラバラ死体事件である。ほかの部分はどうなったのだろう?そんなシチュエーションのところに旧道の標柱が現れた。今度はカッコ書きでなく松坂峠となっている。

通行止め箇所 旧道合流、松坂峠?地点


松坂峠  590m (2008.5.27) 地図

GPSログで確認してみると、時間的に合致する場所は車道が尾根を横切る鞍部になっていた。旧道は車道が大きく迂回して斜面をトラバースする手前からこの鞍部へストレートに登っていたわけだ。

しかし、そこから綱木峠へはさらに登っていくわけなので、この松坂峠は綱木峠を大峠とした場合の前衛的な小峠にあたるわけである。そのため独自の峠名が与えられたと考えられる。よって峠コレクションにゲットさせてもらうことにする。
旧道と松坂峠の位置



さらに登る。途中から米沢市内を遠望できる地点があった。昔の旅人たちも見たのであろうか?山中から見える町の景色はやはりホッとするものがある。

さらに登る 米沢市内を遠望できる地点
峠に近いヘアピンカーブ ヘアピンカーブから振り返る



ヘアピンカーブから少し登ったところが綱木峠だった。入山禁止と書かれた看板には「綱木部落」の文字。いまだったら被差別用語である。綱木へ降りても良かったが、ここまで来ても通行止めにしてある原因がわからなかった。中途半端に進んでも怖いので峠から引き返すことにした。

綱木峠



旧道分岐の通行止め地点まで戻ると、先ほどは路肩にあった通行止め板が真ん中に出てきてるし、開いていたチェーンはキッチリかけてあった。途中で出会った軽トラックが出ていったせいだろう。
今度はチェーンがキッチリかけてある


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