小峠 475m(1973、2010.10.30)  地図 2.5万図

岩手県遠野市上綾織−遠野市上宮守
岩手県遠野市上綾織と上宮守の間にある国道396号線の旧道峠である。

学生のとき夏季長期ツアーを宮古で終了したあと、遠野経由で田沢湖まで行ったときに初めて越えた(と思う)。現在は1995年10月完成の小峠道路としてトンネルになっているから当時も峠を越えたのだろう。

仙人峠などの国道283号線と別れて396号線に入る。それまでの遠野の谷から山谷川の谷へと入っていく。

しかし、小峠というネーミングは大峠に対するものである。メインとなる大峠の前衛にある小さな峠という意味合いである。ではその大峠に当たる峠はというと地理的に近いのは内楽木峠とか磔峠である。しかし麓との標高差を較べると小峠(65・165)、内楽木峠(95・115)と逆転してしまう。磔峠(152・190)なら体面は保つものの大した差はない。うーん、謎だ。
国道396号線、大久保地区



そんな世迷い事はともかく、そのまま国道を進む。トンネルまでは3kmで150m登るから平均5%である。登坂車線もあるから急勾配の部類なのだろう。中腹に千葉家曲がり家があった。馬と人とが同じ家で暮らしたというようなものだったと思うが、あまり興味がないのですっ飛ばして進む。

千葉家曲がり家前、登坂車線あり 千葉家曲がり家



ずぅっと登っていくとモダンなトンネルが現れた。その手前右側に旧道へ行く分岐があった。旧道もさすが国道、2車線である。15年前に使用しなくなったにしては路面がキレイ!である。

トンネル手前右側に旧道分岐あり 旧道も路面がキレイ!



峠にはまもなく到着。麓からトンネルまでよりトンネルから峠までの方が距離も標高差も圧倒的に少ないからである。峠手前に小峠林道の看板があった。なるほど、ここに現役の道があるからそのアクセス道として旧道は命脈を保っていたのか!

峠には町村合併前の看板をぶら下げていた名残の鉄塔が残っていた。かつては宮代村とか綾織町の看板があったはずである。

小峠 小峠林道の看板
小峠(綾織側から) 小峠(宮守側から)



宮守側へ下る。こちらの方が旧道部分が長く、ほとんど麓まで別路線である。それに麓を横に眺めながら山の斜面をトラバースしていくので展望も良いのだ。

宮守側の展望
小峠(遠野市)



麓まで降りてもまだ現道とは合流しない。旧道が斜面をトラバースした分、同じ所では現道より下っており、合流点では現道の高さまで登って合流している。

現道が左に見える 麓の集落
合流点



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