木曽森林鉄道王滝線 (1998.8.12)  2001.6.10 更新


木曽森林鉄道王滝線とは

木曽森林鉄道は上松を起点とする森林鉄道の通称です。
今回走った王滝川沿いのものは最後まで残っていたので
知名度があります(S50年廃止)。

ラン&探検

朝5時半、参加かどうか半信半疑であった、らんぴょうさんが道の駅付知に現れる。朝飯やらコーヒーしているうちにくわっちさんも登場する。神谷峠に行くというくわっちさんと別れて鞍掛峠アタック隊も6時過ぎに道の駅を出発した。


ダートかつ距離が長いので付知峡口と御厩野にそれぞれ車をデポしてアタック開始は6時40分。

のっけから急勾配の坂である。860m地点で下呂−舞台峠林道という舞台峠から高度を落とさずに来た舗装路がクロスしてきた。しまった!これに気が付いていれば御厩野から 300m余計に登らなくても良かったのに(--;)と思っても後の祭りである。

1050m地点には廃鉄のレールによるガードレールがあった。木曽森林鉄道の廃線跡にはこの手のガードレールが多くて涙がちょちょ切れてしまう。


1160m地点からはダートが始まる。ダート地点から1カーブ曲がったところに最初のゲートがある。もちろん自己責任で強行突破する。

朝はガスっていたけれどだんだんガスが晴れてきて今まで登ってきたV字谷のつづら折れの道や御厩野の集落が一望できるようになった。ここは視界をさえぎる大きな木が少ないので羊腸の道もV字の劇空間も思う存分眺められるのだ。しかしここは見え過ぎちゃって逆にしんどい(ー_ー)


撮影タイムと称して姑息に休憩をとったりして騙し騙し登っていくうちに峠へは9時ジャストに到着した。ここまでは予想外に早い。しかし最大の難所を過ぎた安心感からかこの後タイムは遅れ気味になるのである。


一度水無沢に下りてから2尾根越すといよいよ林鉄の廃線跡である。五味沢の橋の横には橋脚が4つ残っている。よく見ると1つは倒れている。また茂った木々の中に橋台も発見する。こりゃあ、先が楽しみだ。

新旧の作業小屋の三叉路を右に曲がってしばらく行くとガーター橋に板を乗せた橋とトンネル(冒頭の写真)が現れた。被写体としてはこれ以上ないロケーションである。しかしトンネル内は水浸しのようだ。暗くて曲がっていて水がたまっているという脅しは聞いていたのでライト・防水対策は施してきた。しかし何じゃこれは?かなり深いじゃないの(--;) 暗闇では深さもわからんので乗ってしまうことにした。中は落盤箇所が2ヶ所あり、下は石でごろごろ状態である。勢いで突破したもののディレイラーが水につかったようなので15cmくらいはたまっていたようだ。


木曽森林鉄道王滝線はダム湖である三浦湖岸を忠実にトレースしている。おかげで延々とダム湖を見ながら走ることとなり湖岸沿いだけで2時間もかかってしまった。もちろん走るだけならもっと速いのだがカーブした橋が出てきたといっては撮影し、トンネルではおっかなびっくりで「わあわあ」言いながら走っているので致し方ない面はある。

それにしても一人で走ったら退屈するか寂しくてわめきたくなるかどっちかだろう。同行のらんぴょうさんとはかなりお喋りしてたように思う。らんぴょうさんに感謝!やっと三浦ダム手前のトンネルまで辿り着いたのがジャスト12時。昼食にする。


昼食後、中で曲がっている真っ暗なトンネルを抜けると林鉄最後のゲートがあった。ゲートの下には驚いたことにGIROのヘルメットが放置してあった。壊れてもいないし、名前も書いてあるのに何でかなあ?

三浦ダムを過ぎるとほぼ舗装路に変わる。しかし途中にあるストレートトンネルの恐いこと!真っ暗で下りのため浮遊感というか自分の位置関係がはっきりしない。トンネル壁は手堀りだし、油断すると壁とキッスする羽目になってしまうため恐る恐る進んだ。このときばかりはもっと強力なライトが欲しかった。

滝越の集落まで下りると久しぶりの人里。ここまでの行程から思うと自販機があるのが不思議にさえ思える。しかし冷たい清涼飲料に感動したのも事実だ。


滝越からは白巣峠に登り返す。鞍掛峠と違って非常識な坂はないと思っていたらだんだん急になっていって最後は結構きつかった。峠には14時22分到着。見えない見えないと思っていた御岳も見られてこれで思い残すことはない。

後は岐阜県側へ下るだけ。ゲートは3ヶ所あって鞍掛や廃鉄跡よりもここのが一番厳重である。そして昨秋来たときよりもガレているように思えた。登りと下りの差があるから当然だけどね。

ダートは渡合温泉のゲートをクリアし車をデポした付知峡口の中間点まで続いた。これだけダートだらけなのも最近では珍しいのではないかな?

脚が本調子でないのにおつきあいくださったらんぴょうさん、ありがとうございました。おかげさまでダートも廃鉄も堪能できました。
走行距離66.8km (うちダート7割) 

 


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