第7回ランドナーオフ廃村徳山 (99.9.20 NIFTY掲載分) 99.10.9更新


ニフティで1年振りに行いましたランドナーオフのレポートです。
第1回の伊豆を皮切りに先回の京都北山までコンスタントに歩を進めてきました。
今年は不肖私の幹事にてダムに沈む揖斐川上流の旧徳山村を訪ねるコースとしました。



99年9月18日(土)

長良川上流部に大きな傷跡を残した記録的な大雨でいささかブルーになっている岐阜の街にランドナーオフの面々が日本各地から集まった。夜勤明けで身体が目覚めきってない幹事の私も岐阜駅南口で皆が自転車を組み立てるのを目の当たりにすると瞬時に気合いが入ったものである。うーん,いつ見てもいい光景だ。

寝台特急銀河で朝5時に到着した高地さんは11時集合までの間に岐阜市内ポタと称して金華山は岐阜城320mまで登ってしまったそうである。夜行で来といて何ちゅうスタミナや!島さんは「ミイラを見てから1000mの峠は越えられないか?」などと恐ろしいことをのたまわれるし、岐阜の山間部は今通れるだけでも幸いなんで、長良川上流部なんか国道すら決壊してるからとーっても危険なんだよと脅して納得して貰った(^^;)
駅前で出発前のセレモニー、自己紹介を終えた後まずはUG夫妻との合流地点本巣駅を目指して11時半近くに出発する。岐阜の車は恐ろしいという高地さんではないが、平野部はできるだけ旧道・裏道を通ってのんびり行こうとまずは中仙道へ入る。鏡島地内までは順調に進む。

しかし突然水道工事で通行止めの看板が「聞いてないよ〜」大雨で山間地の状況はどうかと電話しまくって調べただけに平野部でやられるとは思いもよらなかった。しかもゲリラ的に走っても道は通じていないので一番走りたくなかった大通りの歩道を合渡橋まで走る羽目になった。
長良川を合渡橋で渡ってからR157を越えて西改田までは真っ直ぐ北上し、小西郷の集落を越えた所で門岡さんが栄えあるパンク第1号となる。舗装路やし、何もパンクしそうな材料はないのになあ(--;)

その辺りから2度ほど携帯に着信あり。応答しようにも走っている最中では難しく、信号で止まる頃には切れてる始末。この時間にかけてきそうなのはUGさんくらいとちょっと不安になる。



本巣町文殊付近のコース最終コンビニで参加者の装備が整うのを待ち、本巣駅到着は予定より10分遅れの11時40分くらい。しか〜し、悪い予感は当たった。UG夫妻が到着していない。やはりさっきの着信はUGさんではと、こちらからかけてみるとやはり遅れているからとの連絡であったがもう1kmほどの地点まで迫っていたため程なく連結に成功した。

UG夫妻には少し休んで貰おうと思ったが周りと本人がお構いなしにフィーバーし出し、ちっとも休憩になってないので即刻鮎捕食地点へ移動することにした(^^ゞ  根尾川縁に近ずいていくと住友セメントの採石場の山を見て、あんちゃんさんがしきりに「前に通ったことない?」と聞く。赤坂付近と似てるのは確かだけど、あんちゃんさんは初めてですよ。


鮎の捕食地点「いなもりヤナ」には地元カモシカの仲間が別オフ、鮎ポタ班を仕立てて待っていてくれた。時刻も13時と客のピークが過ぎた頃で、当初6名程度のグループで別々のテーブルに付くことを予想していたら(揉み手をしながら)出てきた女将が「何人?」「予約してる?」「してなくてもいいよ、入れるから」「19名の鮎フルコースでいいですね」と矢継ぎ早に鮎ポタ班の横に2列のテーブル群をしつらえてくれた(@_@)

皆朝早くから家を出てきていい加減腹をすかせているところに12時を廻っても餌にありつけないものだから高地さんを始め何名かには食事はまだですか?と催促されていたので鮎の甘露煮から刺身・塩焼き・魚田・フライに仕上げの鮎雑炊と続くフルコースには堪能いただけたかと思う。
さていよいよ川沿いに根尾は樽見の宿まで向かう。樽見鉄道の橋やトンネル、渓谷に沿いながら日当(ヒナタ)辺りまで来るとパンク第2号発生。せいのさんとHisさんのようのよう。やはり細身のタイヤから優先的にパンクするようだね(^^;)

ところが修理してる間に、明日の風さんとこの、まっくんが崖の落石防止ネットをよじ登りだした。危ないぞと騒ぐ大人どもに相手をしてもらって、まっくんの自己主張も巧妙だ。しかしそんな彼に負けない奇声を発して幼稚園してたのは高地さん。午前中おとなしかったのは燃料切れだったのか?
パンク修理も終わり、水鳥近くでは根尾川にかかる定員2名の木造の吊り橋を渡ってデンジャラス気分を味わった。渡り始めは良くても中間点では横に傾くし手すりは下の方になってしまうしで結構スリルがあったなあ。しかし幼稚園児にとってはかっこうのパフォーマンス地点だったのか、例のまっくんがテテテと吊り橋を走っていく。橋の途中にいたGAMIさんが慌てて掴まえなければ一歩間違うと濁り水の中に真っ逆さまなのでビックリしたなも〜。幼稚園児ますます得意になって「もう一度行く〜」とまた渡っていった(~_~)

橋から直ぐの所には「根尾谷断層観察館」がある。明治時代に起きた濃尾大地震による大規模な地層のズレを掘り割って観察できるようにした施設である。まっくんを含めて丁度20名の集団なので際どく団体割引を勝ち取って施設へ突入した。
まずはゴゴゴと地鳴りのする部屋を抜けてビデオルームの横へ行くのだが、さすがのまっくんも地鳴りは苦手らしく泣き叫んで入室を拒んでいた。ビデオ自体はありきたりのものであるが、お目当ての断層観察ルームの現物と写真の数々は地震のエネルギーの凄さを感じられるものだった。また有志数名が地震体験館なるバーチャルスペースに入り、地震体験とバーチャルなストーリー展開がグッドで別料金200円は安いと興奮していた。
あとは宿直行と胸をなで下ろす幹事に誰かが薄墨桜へは行かないのかとリクエストが入る。それではついでだからと急坂を上ってランドナーオフ定番の集合写真撮影会と相成った。

宿には既に番頭さん・大の輔さんファミリーとskyさんが投宿していて夕食時にはN.Yerさんも到着し全参加者が揃った。折角だから下見のとき宿のおやじさんがPRしていた地ビール「柿ラガーにマタタビ、さくら回廊」を注文してみた。それぞれ癖はあるが甘口なのと冷えてないのに閉口して結局普通の冷えたビールに落ち着いた(^^;)
夜の楽しみは、皆さんお待ちかねの品評会。伝統に基づいて初参加の方から乗ってきた自転車をみんなの前に出展しオーナー自ら作った経緯やアピールポイントを披瀝し、質問・突っ込みの口頭試問をするというものである。

みなさん怪しいブツばかりで感心するばかり。おまけに大の輔さんとこの聡一郎君、番頭さんとこの小番頭君、そして云わずとしれた、まっくんが絡み合って自転車の周りでちびっこギャング3重連を繰り広げるので、ボルテージは最高潮。携帯乱入してきた、うしじまさんにも何を喋ったか良く覚えていない始末であった。
大いに盛り上がった品評会も10時半過ぎに終わったが、まだ話したりない面々が起きていたようである。しかし明朝早く大阪のシクロジャンブルにとんぼ返りするUGさんが中心になっていたというから驚いた。

99年9月19日(日)

夜中は雨の音が強く嫌な気分のまま5時頃ボケ加減で起きてみると夜更かししたはずのUGさんが出かける準備をしていた。お別れの挨拶をしたのち付き合いきれんともう一度寝てみるが屋根に響く雨脚が気になって眠れず結局UG夫妻の出発に立ち会ってしまった。
雨も小やみになったので今日も何とか走れるだろうと朝食の膳に付く。しかし皆が食べ終わって引き上げても寝ていた豪の人や出発しようという時にパンクしたりする人などで出発時刻は1時間近く遅れてしまった。まあランドナー時間と思えば腹も立たないので不思議ではある。

今日は今回のメインイベント、廃村徳山に向けて走るのだ。根尾川本流からはずれて馬坂峠へ向かう道へ入ると傾斜もきつくなって本格的な登りにかかる。高地さん、愛子のパパさん、HiSさん、skyさんなどの元気印が先行する。当然地元カモシカのアスリート、あんちゃんさんも追撃開始。
バトルのほどは理解の外なれども小やみだった雨が登りに限って降ってきたのにはまいった。おまけに自転車復活は心筋梗塞のリハビリなどと人を油断させたGAMIさんやせいのさん、Isoさん達の細タイヤ組に抜かれて私も発憤し、少しは頑張って抜き返しているうちに峠のトンネルに辿り着いた。馬坂トンネルの根尾側には弘法の清水なるものがトンネル脇から湧いていてトンネルで雨は防げるし、なかなかいい雰囲気であった。
廃村徳山への下りは雨も上がってヒャッホーの下りを楽しめた。しかし川端まで下りると従来の道が通行止めでダートの道を通らされたため、コースは全舗装であると唱った幹事の信用を覆すランドナー向きの道になっていた(^^;)
廃村徳山の中心、本郷集落の入り口には朽ち果てた吊り橋が健在で小学校跡や中学校跡、在りし日を偲ぶ集落写真の載った看板など夢の跡がそこここに見られた。入り口の吊り橋のところで定番写真を撮ったのち徳山を後にした。
ダム本体の工事現場を迂回するトンネルをくぐって昼食地点のプラネタリウム藤橋城に向かう。昼飯が待っているので皆食堂になだれ込み、それぞれ好きなものを注文する。暑いのでビールもよく売れていたし、誰かがアイスクリームを買ったりすると連鎖反応で5人は買いに走ったみたい(^^;)

横山ダムまで下りてきて、そこから滋賀県へ抜けるという門岡さんとお別れし、道の駅まで行くと今度は静岡方面隊のIsoさん、ヤギちゃんさんにHiSさんがデポしておいた車で編隊離脱。その際ポンプで圧をかけていたあんちゃんさんが派手にバーストさせる。予想に反してチューブは中から噴火したように穴があいている。タイヤを見ると縦に裂けているのでやはりダートの後遺症であろうか?うーん徳山おそるべし。ヤギちゃんさんの予備タイヤとチューブを譲り受けて、あんちゃんさん復活。
道の駅からは揖斐川右岸の裏道を行く。ダム湖畔の崖っぷちなどスリル満点の下りを楽しんで日坂への変則交差点で少し離れたせいのさんだけ国道方面へ行ってしまったので準地元民すずさんに追いかけて貰った。

外津汲(トヅクミ)の集落を過ぎたところにあるダウンヒル後の急カーブ橋の地点には水が流れていて、危ないなあと感じて曲がったが、後ろでガチャンという音。嫌な予感が・・・案の定明日の風さんが転倒。しかも肘のケガが深い。とりあえず水やティッシュなどで汚れを取ってGAMIさん、skyさん、高地さんなどが応急手当を施す。しかしみんなの力は凄い。消毒液はおろか止血剤やガーゼ絆創膏に包帯もどきまで出てくるのだ。

国道を行ってしまったせいのさん、すずさんとの合流点へやっと到着したときには15時になっていて、これからミイラを見て岐阜駅へ17時台に着くのは無理と判断し、そのまま川の右岸を下ることにした。揖斐川町森前付近で大垣駅解散の方が近いと考えた東京方面隊6名と岐阜駅解散の本隊?がまたもや分離した。
揖斐川右岸から対岸の国道303号線へ橋を渡り、坂を登りきって、さあ走るぞと身構えたところにまだ誰か来ますとの声。何と17時台の電車に乗らないと九州へ帰れない原田さんだ。後日談では大垣方面隊に取り残されたようである。そのまま吸収して走り出すとものの5分もしないうちにパンクですとの原田さん。まだ20kmは走らなくちゃならないので路上で修理。それ以後リキを入れて走る。北方町付近の本巣縦貫道手前で自販機休憩。名古屋まで自走するあんちゃんさんとはここでお別れだ。

それにしても国道をマジで走ると危険が危ない。ハイテンションで走らないとケガをする。ほうほうの体で行きに通った裏道へ入る。水道工事通行止めだった中仙道も日曜日は通行できてラッキーといってるまにJRの高架が見えてきて、岐阜駅南口へ歓喜のゴールインしたのはたったの5名(;_;)。GAMIさん、高地さん、くずてつさん、原田さんと私であった。

しか〜し、怪しい自転車Tシャツ売り隊 N.Yerさんと地元中年サイクリスト2名が駅前に出迎えに来ていた。彼らのおかげで駅前の一角はまたまた盛り上がってしまった。こうして輪行を手伝っているのか邪魔しているのかわからないジモピー4名の見送りを受けてランドナーオフ最後の巡礼者は日常世界へと戻っていったのだった。

参加者一覧(敬称略)

高地 大輔、HiS、明日の風,,はるみ,まっくん,大の輔,洋子,聡一郎,さくら,U G ♪♪♪,嫁はんヒロコ,N.Y.er,あんちゃん,せいの,sky,Iso,番頭,のんこ,小番頭,すず,HIDE,くずてつ,原田直樹,ヤギちゃん,愛子のパパ,GAMI,門岡 淳,島犬人,ナワ〜ルド



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