鴨倉峠  333m (2008.4.18) 地図 

島根県奥出雲町三沢−雲南市木次町北原
島根県奥出雲町三沢と雲南市木次町北原の間にある木次阿井往還の峠である。

出典は「定本・島根県の歴史街道」池橋達雄監修からである。現在、三沢から鴨倉を経て峠までは辿れるが、北原からは廃道になっているそうだ。

そこで、まずは国道314号線から三沢へと道をとる。


木次阿井往還(きすきあいおうかん)
木次
−坂水−北原−鴨倉峠−三沢−堅田
三沢付近



正直な話、地図でも峠の位置はハッキリしていなかった。「定本・島根県の歴史街道」にも峠には『地蔵と行者像がある』とだけ記されているに過ぎない。三沢から鴨倉への道もこれだという確信もなく、三沢から鴨倉への現道を登っていった。

地図上で峠か?と思うところから、「島根県歴史街道地図」に載っているルートに近い林道を少し戻ってみると、道から少し下ったところにお墓とともに、お地蔵さまが立てられている場所があった。そこから山道が下っているように見えた。

林道から一段下ったところに お墓とともに
お地蔵さまが立てられていた そこから山道が下っているように見えた



さて、もう一度峠の位置を確定すべく林道を戻る。林道と車道との交差点にある切り通しは、一見、峠のように見える。切り通しの先は草付き道になっていて、「定本・島根県の歴史街道」に書かれた『北原からは廃道になっている』の記述と符号するように見える。

目を右へ転ずると、切り通しの尾根上に何かある。石仏っぽいので調べてみたが、結局お墓だった。どうにも決め手がないのである(--;)

林道と車道との交差点 切り通しの先は
廃道になりそうな道がある 右へ目を転ずると・・・



そこで、もう少し車道を進んでみた。すると車道の峠にあたるところから道が伸びていた。草刈りがされただけの道にも思えたが、その道端の棒にはピンクのビニールテープがくくりつけられていた。

うむ、これは何かある?意を決して草付き道へ入り込んだ。分かれた車道は下っていくが、入り込んだ道は分かれたときと同じ高度が続いた。

交差点から車道を進んでみると 車道の峠にあたるところから道が伸びていた
道端の棒にはピンクのビニールテープがくくりつけられていた



そして、道の片側にある尾根が尽きたような辺りに。写真の石仏群が現れた。石仏群の前はちょっとした広場になっており、写真の祠のなかにも当然のように石仏があった。また石仏群の後ろにももうひとつ祠があって、その中にあるのは行者のようにも見えた。こちらの祠は屋根の代わりに大石が乗せてあった。

鴨倉峠の石仏群
鴨倉峠の石仏群
石仏群の後ろにも祠がある 屋根代わりの大石



その祠から下を見ると、民家と下りていった車道が見えた。しかしながらここから下りていく道は見つからなかった。仕方なくここで探索をやめた。おそらくここが峠だと自分的には納得した。

祠から下を見る 車道が下りていく



しかし地図で見ると、切り通しの先にあった草付き道も点線道として尾原トンネル上まで残っているように見える。

地図や現地の地形から見てもあの切り通しが峠である可能性は否定できないし、非常に悩ましいところである。
ポイント地点が石仏のある場所


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