星越峠(ほしごえとうげ) 168m (2015.10.20) 地図 2.5万図

徳島県阿南市小野ー美波町(みなみちょう)久望(くも)
徳島県阿南市小野と美波町久望との間にある国道55号線の星越トンネル旧道峠である。

地図にはソニーのサイクルナビとマピオン地図にしか表示されていない。

トンネル手前から峠の鞍部が見える。右側2本の電波塔は峠手前にあるので、しっかりチェックされたい。
ゆずり車線が終わる辺りから峠が見える



少し戻ったところから旧道に入る。ゆずり車線が始まるだいぶ手前である。入り口に後世神社の看板があった。その看板によると大坂夏の陣に負け、京都六条河原で斬首された長曽我部盛近の奥方の亡骸を祀ったものだという。

申し訳ないが後世のでっちあげのように思う。土佐は関ヶ原の戦い以降、山内家の治めるところとなった。大阪夏の陣はそれから14年後。初代藩主・山内一豊が亡くなってから10年後。一豊の妻・千代も、さっさと京都に引きあげたのに、何でそんなところに長曾我部の奥方がいるのだろうか? 国元でもなんでもないのに。

しかも命日とされた9月15日といえば関ヶ原の戦いと同じ日付。あまりに出来過ぎである。そして目の神様「○○姫命」にすり替わるところも手前味噌すぎる。後世神社の社伝だから、文字通り後世の神社関係者が権威づけのために創作したとしか言いようがないのである。

もっとも神社のおかげで旧道峠道が残っているのはありがたいことなので、感謝の気持ちだけは表しておく。

旧道分岐点  
看板あり
 
 ちょっと胡散臭い 



国道から旧道に入る。山肌に沿ってウネウネと緩い傾斜を登る。所々ダートあり。イノシシの掘り返し跡が一ヶ所。シカの糞一ヶ所。猿の家族がお出迎え?峠ではブーンと蜂の羽音。

旧道に入る 舗装のようなダートのような
   
 猿がお出迎え  色々と危険箇所あり



しかし、けっこう道はしっかりしている。峠に電波塔があったので、そのメンテナンス用に維持管理されているのだろう。

国道から見えた電波塔



峠はごつい岩の崖を切り通したような場所である。旧へんろ道の道標やお地蔵さんも鎮座している味のある峠だ。

 



峠の向こう側、麓の看板にあった後世神社参道との分岐が現れる。分岐点には常夜灯と道標があった。

ソニーナビの峠表示 後世神社参道との分岐点
常夜灯 後世神社の道標



向こう側に下りてみた。すぐにトンネル出口が見える所があったが、その先で急に草が繁茂してきた。

トンネル出口が見えたあと
急に草が繁茂しだす



あまり廃になってもかなわないので、その先にある謎の廃屋で引き返した。

謎の廃屋 さらに廃に
星越トンネル 旧道分岐

国道まで戻り、星越トンネルを潜って反対側の旧道分岐を確認した。


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