蛭ヶ野峠 892m  (1970.8.20が最初、さくら道で3回、最近では2004.6.30)  地図 2.5万図 

岐阜県郡上市高鷲町(たかすちょう)蛭ヶ野高原(ひるがの)
国道156号線の最高点である。蛭ヶ野峠というよりも蛭ヶ野高原という方が一般的である。また正ヶ洞で分岐した白川街道の西ルートの峠でもある。

またここは太平洋に流れる長良川水系と日本海に流れる庄川水系の分水嶺となっている。ここ分水嶺公園は池から流れ出す水が、日本海側と太平洋側に分かれて(文字どおり分水してある)流れる場所である。蛭ヶ野高原には水芭蕉などの高層湿原もあって、GW頃は観光客で一杯になる。
白川街道跡の標柱



長良川鉄道の終点、北濃駅や石徹白への分岐を過ぎ、植松峠 (白川街道参照)付近から長い登りが始まる。途中、白川街道の西ルートであることを証明する標柱を路傍に発見した。西洞にあるダイナランドスキー場や高鷲スノーパークの入り口を後目にドンドン登る。駒ヶ滝や長良川源流の看板を過ぎ、何度かカーブを曲がると峠に着く。

駒ヶ滝 長良川源流の看板



この峠は岐阜市から長良川に沿ってゆっくり標高を上げてきた国道156号線が、最後に一気に登る峠道である。岐阜市から正ヶ洞まで標高差530m登るのに50kmかかっているのに対し、正ヶ洞から蛭ヶ野高原までの標高差350mは9kmで登るのである。峠道の平均傾斜は4%弱と、数字上は決して急坂とは言えない。しかし峠道の距離とそれまでのアクセスが長いので、ペース配分が難しい峠なのである。

蛭ヶ野峠、分水嶺の碑



峠から北は高原状になっていて、ひるがの高原スキー場を過ぎると荘川方面へ下りが始まる。高原の北側は傾斜はゆるい。南斜面の方が雨が多かったか地層が柔らかかったのであろう。下りだしてすぐ、道の右(東)側に馬頭千手観音菩薩がある。古そうだが、大正14年建立である。白川村平瀬に発電所を建設した際、資材運搬をした多くの牛馬が軟弱な道路(蛭ヶ野湿原)の犠牲になったために建立されたそうだ。

馬頭千手観音菩薩 馬頭千手観音菩薩



白川街道東ルート、町屋坂(野々俣峠)の下流にあたる野々俣川を渡り、牧戸で国道158号線に出会う。ここで上野高原・町屋坂(野々俣峠)を経由してきた白川街道東ルートとも合流する。

野々俣川 牧戸橋



最後の写真は私が高校生の頃に乗っていた城東林業社のワンダーフォーゲル号である。

私がかけだしのサイクリストだった頃の写真であり、ここ蛭ヶ野峠は意識の上では私の峠コレクションNo.1にあたる。しかしどう考えても近所の峠の方が早く行っていると思うので、No.2にした。



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