山刀伐峠(なたぎりとうげ) 520m (2009.5.31) 地図  2000峠目

山形県尾花沢市市野々いちのの山刀伐−最上町満澤(みつざわ一刎(ひとはね
山形県尾花沢市市野々山刀伐と最上町満澤一刎の間にある県道28号・尾花沢最上線・松尾芭蕉の奥の細道クライマックスの峠である。

芭蕉は最上町側から入っているが、コースなどの関係で反対側からアプローチする。
尾花沢市の平野部



高橋・市野々の集落を過ぎて山間に入る。道は2車線を保ちながら序々に登っていく。只今の気温11度の表示が生々しい。

高橋の集落 市野々



そして写真のような分岐が現れる。新道はこのままトンネルに向かって登って行く。分岐後の旧車道は1車線で右側の山へ登っていく。分岐の所にある駐車場の先から芭蕉の頃の旧道・山道も分岐して山間に登っていく。

旧車道との分岐
旧道・山道



分岐のところにある案内看板には色々な情報が書いてあった。芭蕉の辿ったとおりに行こうとすれば、トンネルをくぐって反対側から峠へ登るべきである。しかしトンネルまでの行程を考えると、登りは1車線を、下りは2車線を多く走りたい(下のGPS地図参照)。そこでここから旧車道へ入ることにした。

分岐の案内塔と旧車道(5:53)
GPS地図 案内塔の看板



旧車道はゆったりと登っていく。その合間を旧道・山道がジグザグに登っていく。途中で旧道は車道と一緒になって登る。

旧道(5:55) 旧道(6:05)



中腹で田圃などが作ってある地点が出てきた。山刀伐の集落跡である。ここから旧道はまた車道と分かれる。標柱には大平部落跡と記してある(~_~)

山刀伐付近(6:11) 山刀伐の集落跡(6:11)
旧道はまた車道と分かれる(6:13) 大平部落跡(6:15)



旧道は山間部を通りながら所々で車道に顔を出したり。横切ったりする。旧道を辿れば行けそうな気もする。しかし、路面が何とはなしに濡れているし、旧道山道は峠部分だけでいいわとそのまま登った。最後に旧道が車道を横切ると車道の峠は間もなくであった。

ふたたび旧道分岐(6:17) 車道の横を登る旧道(6:22)
車道を横切る旧道(6:25)



峠にはごらんのようにログハウス風のトイレがあった。駐車スペースもあって、奥の細道ハイライトシーンとしてはいささか疑問符が付くようなロケーションである。もちろん、ここは芭蕉が越えた峠ではなく、旧道峠がまだ上にあるから、それで良いのだ(^^;)

車道の峠(6:30) 旧道峠の登り口
モニュメント



車道の峠から少し行ったところにも旧道峠への登り口があった。峠まで250mと表示してあった。

旧道峠の登り口(6:35)
おくのほそ道の絵看板



旧道・山道を登っていくとごらんのような道標があり、少し進むと東屋とともに地蔵堂が建つ峠へ到着する。看板によると、峠のある山の形が農民や山人がかぶる「ナタギリ」すなわち帽子に似ていることから名付けられたという。

旧道・山道の道標(6:40)
松尾芭蕉がおくの細道で越えた、山刀伐峠(なたぎりとうげ)
地蔵堂が建つ峠(6:40)
中山峠の封人の家にあったナタギリ



子寶地蔵尊の祠のなかには3体の地蔵さんが納められていた。山の上にしてはけっこう飾り立ててあった。ほかにも何が書いてあるかわからない石碑もあったし、芭蕉が登ってきた最上町側を望む崖っぷちにも絵看板がかけられていた。

子寶地蔵尊の祠(6:44) 子寶地蔵尊
峠の石碑 石碑の向こうにあった絵看板




例によって、登り口から旧道峠までを動画にしてある。




最上町側へと下る。こちらはヘアピンカーブが多い。その分旧道はカーブの間を結んで直線的に下りていく。

ヘアピンカーブが多い(6:59) (7:00)
旧道交差付近(7:02)



この傾斜を見ていると芭蕉が難渋したのがわかるというものだ。そして何度か旧道と車道の交差をした後、麓に着いた。

旧道交差付近(7:04)
麓の看板など(7:08) 旧道(7:10)



そして最後の絵看板を見ながら現在の車道が通る山刀伐トンネルの所へ下りてきた。

山刀伐トンネル(7:12)
最後の絵看板



峠コレクションへ | 中山峠へ