湯尾峠(ゆのお) 200m(2001.11.17) コレクションNo.819 2.5万図

福井県南越前町湯尾−南越前町今庄
今庄と湯尾の間で日野川が一度東に蛇行する。湯尾峠はこの蛇行部分を短縮するためにできた峠だ。京都から北陸へ向かう旧北陸道と北国街道は山中峠、木ノ芽峠、栃ノ木峠を越えて今庄で合流する。そして更に北へ向かうときに越えるのがここ湯尾峠なのである。

国道365号線、湯尾小学校脇から中部北陸自然歩道の標識に従って入る。旧北陸本線のトンネルがあり、廃線跡を横切ったところに中部北陸自然歩道の案内板があり、そこから少し登ると「湯尾峠入口」の標柱と案内板があって、古道のダートが始まる。
               湯尾峠入口
。道は幅約2mほどの苔むした道である。スコールのような時雨?があったにもかかわらず道はしっかりしている。杉林の中をゆるゆると登っていく。

峠近くまで来ると石垣が見えてくる。そう、ここは戦略的にも有利な地点なので攻防戦や砦など戦乱の対象になったようだ。

        孫嫡子神社
峠には「疱瘡の神」である「孫嫡子神社」や「月に名を 包みかねてや いもの神」なる松尾芭蕉の句碑が建てられている。

           芭蕉句碑
そして峠からは湯尾も今庄の眺めも素晴らしく、ここが戦略上の拠点になったことは容易に頷ける。
今庄側は幅1mほどのシングルトラックになる。道もスイッチバックや直線的なものになって現在の北陸本線のトンネル脇へと下りていく。道の状況、標高差から考えると今庄側から登って湯尾へ下りるのがベストであろう。