内山峠 1066m (2007.10.14) 地図

長野県佐久市内山−群馬県仁田町南野牧
長野県佐久市内山と群馬県仁田町南野牧の間にある国道254号線の旧道峠である。国道は現在トンネルになっている。

星尾峠・田口峠と周回コースでパスハンティングしようと佐久市城山小学校付近に車をデポして旧国道を走り出した。
佐久市城山小学校(7:42)



市街を外れて滑津川(なめづがわ)の川べりに来ると、護岸が崩れて補修工事をしていた。このときは上流であんなに酷いことになっている(次の星尾峠)などとは思わなかった。
補修工事箇所(7:47)



対岸に渡り、国道と合流して走っていくと、肬水(いぼみず)のあたりで魁偉な岩山を発見。群馬県境付近はこの手の山が多く、いかにも上州という雰囲気になる。その麓は火の見櫓と神社になっていた。

肬水のあたり(7:42) 麓は火の見櫓と神社だった



またその近くの川べりに「接吻岩」という看板が立ててあった。さて、その岩は?と川原を探してもそれらしきものは見つからない。峠からの帰りに何となく対岸の山裾を見たらそれらしき岩を見つけたので撮ってみた。後から比較してみると、キスしてる角度がちがぁう。でもネットで調べても結局この岩くらいしか出てこなかったのでこれで良かったのかもしれない。地元の人、知ってたら教えてね。

「接吻岩」の看板(8:10) 接吻岩?



さらに走って行き、大月あたりまで来ると、その形がテーブルマウンテンとか空母とでも言えるような山が姿を現した。荒船山である。これも群馬県境の象徴的な風景のひとつであろう。黒田の集落まで来ると旧国道との分岐があった。

荒船山が姿を現した(8:28) 旧国道との分岐(8:37)



旧国道に入った所に初谷温泉の看板があった。ふつうは「はつたにおんせん」と読むと思うが、隣のバス停を見てビックリ。「Shoya」???ううむ、これは「しょや」と読むのか。「初夜を迎える初谷温泉」なんてね(^^ゞ 日本は広い。

初谷温泉の看板と初谷のバス停(8:40) 「Shoya」?(8:40)



黒田の集落の向こうに国道の橋・内山大橋が見えてくる。峠に行くには、橋の下を潜ってから一度国道へ戻らなければならない。集落の中では人家の放し飼いの犬が門扉をすり抜けて猛烈な勢いで追いかけてきた。門扉から出てくるとは思わなかったのでチョッチ焦った・・・猛犬はつないでおいてよ(ー_ー)

黒田の集落(8:44) 内山大橋(8:47)



黒田の集落と内山大橋の下から国道へと上がる道が通行止めになっていた。工事のおっちゃんに聞くと自転車なら通れるとのこと。登っていくと該当箇所にブルーシートがかぶせてあった。路肩崩落でガードレールが宙に浮いているのだ。でも、はじっこを通ってラクラク突破。

該当個所にブルーシート(8:59) 宙に浮いたガードレール(9:00)



内山大橋のたもとで国道に合流。合流点にはドライブインもあった。そしてその先で国道は旧道とトンネルに分かれる。旧道への入り口はえらく急であった。

橋のたもとにドライブイン(9:03) 国道は旧道とトンネルに分かれる(9:05)



その急坂部分では小学生らしき子供と父親が石か化石かを採取していて微笑ましかった。少し登ったカーブにはお地蔵さんが立っている。さらに登ると路肩崩落箇所がある。わりと柔らかそうな土だった。

カーブのお地蔵さん(9:09) 路肩崩落箇所(9:14)



旧国道は基本的に緩傾斜である。ゆったり登って峠に到着。荒船山登山口の道標が立っている。と、どこからか犬の鳴き声が。また吠えられるのか?と見構えたら、尻尾を巻いた(負け犬か?)野犬登場。それに声をかけながら出てきたのは老ハイカー。一緒に山道を登ってきたようだ。

かの野犬、私の方が美味しそうに見えたのか、老ハイカーを捨て、私の方ににじり寄って来た。しかしよく見ると目には怯えが見て取れる。こちらも邪魔されなければ苦しゅうはないので放置プレイである。

峠に到着(9:28) 尻尾を巻いた野犬登場(9:29)



向こうで呼んでいる老ハイカーをシカトして私に鞍替えしたホームレス犬?は峠の写真を撮ってる間中、私の周りをウロウロしていた。群馬県側に行く気もないのに、行くと見たのか柵の向こうに行って待っていたり、行きそうにないと見るやあわてて戻ってきたり、結構うい奴で一緒に居ると情が移ってくる。

内山峠(9:31) あわてて戻ってきた(9:32)

しかし、会うは別れの初め。そんなうい奴ともいつかは別れねばならない。自転車に乗ると、彼らは凄い勢いで追いかけてくるに違いない。

で、群馬県側に行くと見せかけて長野県側にダッシュで走り出した。虚を突かれたホームレス犬、懸命に追ってくる。でもダウンヒルする自転車には付いていけない。あきらめるホームレス犬。一抹の在悪寒。

そこへあの老ハイカーの声が聞こえてきた。良かった・・・
うい奴ともお別れだ(9:33)

星尾峠へ