東海自然歩道支線(伊自良編) (雑誌サイクルスポーツ2002年2月号掲載) 2002.2.28更新


前書き

サイクルスポーツの「CSコースファイル都会を抜け出すマップ」今回は第3弾であった。
載せるのは1月20日発売の2月号なので、この時季通行止めになるような所はダメとのことで岐阜市北西部のコースを紹介することにしました。

本文


       高富町役場
岐阜市北部の高富町から伊自良村、本巣町にかけて東海自然歩道の支線が延びている。この歩道を利用したコースを紹介しよう。

スタートするのは芝生公園やテニスコートが隣接した高富町役場の広大な駐車場。まずは役場の東を流れる鳥羽川西岸堤防道路を北上する。東海自然歩道の標識が路傍に現れるので、標識どおり進む。堤防道路はそのまま2車線道路に移行し、谷のやや西を通っていく。
役場から約5qで半ドーム屋根のイベント広場を持った四国山公園に到着する。ここは香りをテーマとした公園で、約30種類3,000本以上の芳香樹木が植えられ、ハーブティーやハーブを使った軽食などが楽しめる。


さらに進むと道は山間に入り、西へカーブして坂を登る。豈坂(あにざか)だ。20体以上のお地蔵さんが合祀されている。'83年の道路改修の折り、沿道に祀られていたお地蔵さんをここに集めたという。峠の頂上に一列に並んだお地蔵さんは壮観な眺めである。
豈坂から伊自良村へは急坂を曲がりくねりながら下る。掛の集落へ出たら自然歩道の案内に従って伊自良湖へ向かう。この辺りは鄙びた風情が心地よい。

長滝を過ぎてヘアピンの坂を登ると伊自良湖だ。伊自良湖は伊自良川をせきとめたダム湖でワカサギ釣りなどのボートで賑わっている。一周しても大して時間はかからないし、東屋やレストハウスもあるので昼食をとるには絶好のポイントである。
さて伊自良湖から長滝の集落に戻り、先ほどの分岐から山間に入る。杉木立の舗装1車線道であるが、意外なことにお地蔵さんが所々に出てくる。谷を奥まで詰め、ヘアピンで山肌を登り、松尾の集落から来た道と合流する。

東海自然歩道の標識どおり右折して更に登ると「名古屋坂の断層」碑が現れる。濃尾地震の際にできた大断層の一端があるのだそうだ。ここはもう峠に近く、松尾の集落や遠くの山がきれいに見える。

本巣町との境には自然歩道の標識が建っている。しかし、この道のサミットはもう少し本巣町側へ入った「松尾名古屋洞林道開通記念碑」が建てられた場所である。
本巣町側に入ると本巣カントリークラブのコースが眼下に見えるようになり、開放的な気分になれる。

くねくねカーブをこなしながら外山の集落まで下りるとここにもお地蔵さんが2体ある。これだけの石仏が集まっているのは何故だろう?お世辞にも幹線道路とは言えないコースである。ここまでの石の道標などで一番多いのは谷汲の文字である。やはり谷汲の華厳寺の存在が大きいのであろうか?
さて本巣カントリークラブの入り口まで下りてきて、県道79号線に入る。ここからは東海自然歩道の本線である。すぐに岐阜市との境、鹿穴峠に至る。峠の脇にはやはりお地蔵さんがある。ほんの10数年前まで見通しが利かないクネクネ道だったが、今は2車線道に変身している。しかし下りに使うのなら気分の良いジェットコースター道路であるから文句のつけようがない。
雛倉まで下ったら、東海自然歩道に別れを告げて高富方面へ道をとる。ちょっとした丘を越えると、後は高富町役場まで下り基調の道である。伊自良川を渡るとコース唯一のコンビニや久しぶりの喫茶店も出てくるが、スピードに乗れる区間であるし、ここまで来たら無視して走ろう。車も多いし、見るべき物も少ないのでスタート地点までラストスパートする方が気分もいいだろう。



                                   データ関係(2001年12月9日)

【行程】 【タイム】 【距離】 【高度】
高富町役場 29
四国山公園 0:18 5.5 50
豈坂 0:14 3.8 140
0:06 2.0 60
長滝分岐 0:09 2.0 83
伊自良湖 0:10 2.4 110
長滝分岐 0:14 3.4 83
名古屋坂 0.22 3.1 270
名古屋坂頂上 0.05 1.0 295
外山 0:08 3.0 118
鹿穴峠 0:05 1.2 160
雛倉 0:05 3.1 48
ピーク 0:05 1.8 70
高富町役場 0:17 7.1 29
合計 2:18 39.4

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