富山県南砺市利賀村百瀬川と富山市八尾町栃折の間にある国道471号線の峠である。
越道峠の下りきった辺りで百瀬川を渡ると峠道が始まる。標高差80mくらいで峠に辿り着く。峠にはお地蔵さんがいて、八尾・富山へ何kmという看板が立っており、街道という感じである。
峠の中腹に何に使われているのかわからないトンネルがある。断面が小さいので用水みたいに思うけれど、水路は全くないし、何のトンネルなのか謎である。
PS.
その疑問が24年ぶりに明らかになった。
CBCの『道との遭遇』という番組で廃道マニア石井あつこ氏が6月4日放送の『富山県の廃隧道』の中で、このトンネルについて紹介した。
私がアタックしたときと同じように、その隧道は峠道の中腹にひっそりと残っていた。現在の地図や2.5万図にも載っていないので、番組で紹介された地図を参照すると、やはり峠道の中腹にある。
隧道ができた経緯は雪が積もると交通が途絶してしまい、郵便物なども届かなくなってしまう。そのため人が通れる手段を確保するために隧道を造ったのだそうだ。
峠道の中腹に残る栃折隧道 | 大まかな地図 |
郵便物を届ける人道隧道 |
現在残る隧道に入ってみると、人道用だけに狭くて手掘り感満載である。所々崩れていたりしてるけれど辛うじて崩落は免れている。ただし最後は通行止めの柵やフィルムなどで通り抜けはできない。
狭く低い | 素掘り隧道 | |
この栃折隧道、昭和12年に開通した国道よりも後、昭和30年の竣工(私より年下)。で、廃道になったのは昭和43年からブルドーザーで国道の除雪をするようになったため徐々に使われなくなったのだそうだ。
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