谷峠 914m(2001.11.11) コレクションNo.814 地図

福井県勝山市谷−石川県石川郡白峰村白峰

       旧道入口
福井県勝山市から県境を越え金沢市まで通ずる国道157号線の峠である。現在は長大トンネルで結ばれているが、勝山側の谷トンネル入り口手前付近から旧道へ入る。
旧道はダートでトンネルの上を横切って登る。林道のようなマアマアの道だ。するとすぐに入山届けをするための廃電話ボックスがあった。
電話ボックス地点を通り過ぎて山を巻き巻きしながら進むとトンネルに出くわした。中に水が貯まっている真っ暗な廃トンネルである。おそらく古い谷トンネルなのだろう。左へ行く林道には「奥河内線」の看板がかかっていた。
5万図によると旧トンネルの表示は全くないし奥河内谷は峠より遙か西方である。とすると本当の旧道はさっきの電話ボックス付近にあるに違いない。

あわてて電話ボックスまで戻ってみると、スイッチバック状に道が分岐していた。しかも草付き、劇坂の簡易舗装道だ。
そこで腰を据え、改めて旧道に突入した。この簡易舗装、ところどころ崩れたりしていて危なくて仕方がない。ダートばかりにした方がかえって良いくらいである。

「水芭蕉へ」の看板どおり進んでいくが、いっこうに峠には着かない。送電線も真上に近づいてくるし、地形的にも峠に近い印象だ。
しかし送電線の下を通っても峠は出てこない。道は稜線づたいにドンドン登っていく。かれこれ50mほど登った地点に『谷峠』の看板を見つけた。

およそ峠らしくない場所で展望も切り通しもない。そこで地形上の峠付近と思われる地点から送電線の鉄塔下まで登ってみた。ほんの15mほど高みにある稜線上である。
登ってみて驚いた。雪を被った白山がドドーンと見えるではないか。白峰側もばっちり見える。そしてこの稜線上を10mほど行くと鞍部に到達する。そう、ここが地形上の峠なのである。

地図では白峰側の道は記してない。上から見てもそれらしきラインは認められない。やはり現在は勝山側の旧道しか残ってないみたいだ。