柞峠(ほそとうげ、湯舟越) 341m(2001.11.24)コレクションNo.825 地図

滋賀県甲賀郡信楽町下朝宮−京都府相楽郡和束町湯舟
信楽の下朝宮から和束町湯舟へ越える峠である。柞峠は「ははそとうげ」と読むか「さくとうげ」と読むのかわからない。しかし信楽と朝宮との中間に柞原(ほそはら)という場所があるので「ほそとうげ」ということにしておきたい。

伏木貞三著「近江の峠」によると『朝宮小学校横から、じゅくじゅくの杉林の中を数百m登ると切り開かれて明るい峠である。「右山城左近江」と書いた石柱が唯一本立っている・・・』とある。
    じゅくじゅくの杉林への道
そこでじゅくじゅくの道へ入ってみたが、テキストの通りで、とても歩けたものではない。朝宮小学校から数百m先に林道があったので取りあえず稜線まで登ってみた。

稜線からは見渡すばかりの茶畑とその向こうに協和ゴルフ場の緑が見えた。京都府側に稜線を辿っても「右山城左近江」なる石柱は見つからない。滋賀県側に稜線を辿ってみると、V字を成した鞍部が茶畑越しに見えた。あれだ!あれこそ峠に違いない。
        峠の鞍部
柞峠(ほそとうげ)にあった石柱 しかし急傾斜の茶畑は横断して行けない。そして稜線農道は別方向に下っていっている。といって目の前に見えているのだから諦めるのも惜しい。

意を決して農道を下った。下りながらひと尾根巻くと峠への道へ出られた。峠には軽トラが止まっていた。そして石柱は峠から10mほど上がった稜線に建てられていた。

よく見るとテキストの紹介とは違い「従是南山城 従是北近江」と書いてある。自転車を押し上げて石柱を撮影してみたがライティングが悪い。
峠の先の道は杉林の中で真っ暗だし、正面は例の軽トラが絶好の位置をキープしているので写真にならない(T.T)・・・・ああ、残念だ。しかしこれだけ峠道の足場が悪いと協和ゴルフ場の横に新造された猪鼻峠に取って替わられたのは仕方がないところだろう。
    右上に石柱があるのだ