千光寺峠 873m (2002.6.16、2005.8.27) 地図

岐阜県高山市丹生川町下保−高山市丹生川町柏原


高山市丹生川町下保と柏原の間にある峠で、国土交通省のホームページ「飛騨の峠」に載っていた。名前のとおり千光寺から少し登った所にある。

千光寺は高野山真言宗(密教)のお寺である。そして円空仏が多数安置してあるお寺としても有名だ。地図やホームページでは山道峠らしく、最初にアタックしたときは下保と柏原を結ぶ下柏林道へ行ってしまったため峠には辿り着けなかった。

そのため今回の峠行きはリベンジ戦である。前回と同じく千光寺のある下保側からアクセス。麓(標高600m)の入り口には円空仏が置いてある。
入り口(8:43)


道は車道といえども結構険しい。さすが密教のお寺である。お寺の駐車場まで250m登る(標高850m)。駐車場手前で下柏林道が分岐している。駐車場からお寺の門前から峠へ行けそうな巡拝路が伸びていた。
入り口の円空仏(8:44) 門前を右へ(9:15)



巡拝路は草付きのダブルトラック。傾斜はゆるやかである。巡拝路らしく仏が入れられた祠やむき出しの石仏などが短い間隔で現れる。
巡拝路(9:20) 石仏と祠



少し進むと、巡拝図(アチコチに掲示してある)の53番に当たる辺りで、分岐が現れた。右側には林道のカーブ外側が見える。真っ直ぐの道にはススキが生い茂り、左へ行く道には千光寺八十八ヶ所の52番と看板が出ている。

巡拝図を思い浮かべて考えると、53番の横を登っていくのが「柏原へ」とされている峠道かと思われた。祠の裏を探索してみると、草葉の下に峠道の窪みが見つかった。
千光寺八十八ヶ所53番、道は祠の右(9:27) 千光寺巡拝図



入り口は草が繁茂してわかりにくいが、入ってしまうと、しっかりした山道である。峠には近いようで尾根道のような明るい道だ。
峠道(9:30)



少し登ると、峠に着いた。熊笹に覆われて何もないように見えた。
しかし、お寺の名が付いた峠に何もなくてはあんまりなので辺りを一生懸命探すと、峠の木の根元に一個の石塊が転がっていた。ズシッと重い奴だ。慎重に引き起こした。石仏だった!!お顔にも光背にもびっしりこびりついた土を木の切れ端で丹念に落とした。地蔵菩薩さんだ。残念ながら光背の作製年までは見極められなかった。
峠だよ(9:34) 千光寺巡拝図
転がっていた地蔵菩薩さん



峠から柏原へは草付き道だ。おまけにアブだかスズメバチだかわからない奴がブンブン威嚇してきた。新潟の石峠でスズメバチに刺されている私は、これ以上リスクを冒すわけにはいかなかった。そんななわけで、そのまま千光寺に戻った(ー_ー)

前回林道で柏原へは下りているので下に画像を添付しておく。林道の最高点は下保側。柏原との境界は最高点から少し下った所にある。柏原まで下ってみてもしっくり来なかった。林道だけに峠道としては不完全な感じだったのだ。
林道の頂上 柏原の麓