ささゆり峠  715m (2003.8.10) 地図 

岐阜県下呂町保井戸(ほいと)−金山町岩瀬
下呂町保井戸(ほいと)から金山町の岩屋ダム直下とを結ぶ峠林道である。5万図等にも載っていなかった峠だが、上田さんのサイト「山みち峠みち平みち」に紹介されていたので、そんな峠があったのか?とゲットしに行った。

下呂町保井戸付近に車をデポして、出発する(9:00)。国道41号線から外れ、保井戸の集落から濃飛横断自動車道(建設現場)の脇を登っていく。
           保井戸の入り口 


さらに何だかわからないトンネル工事現場の横をかすめて峠路に入る。道路を見下ろすように送電線が走っている。岩屋ダムではなく、その下流馬瀬川第二ダムから来る送電線だ。
   謎のトンネル(正面)をかすめて登る 


谷を詰めてヘアピンをこなすと、林道の看板が出てくる(9:26)。 看板には「林道岩屋−保井戸線」と書いてあった(そのまんまやん)。看板の手前に頑丈に鍵がかかっていて、使われなくなった民家があった。このあたりは石垣も残っており、人の気配がした。
            林道の看板 


どんどん登っていくと、何と何と「キャーX2」道ばたにヘビが・・・車に轢かれてペシャンコになっている。さらにその先にもうひとつ。このヘビに狙われていたと思われるカエルちゃんもペシャンコにされていた。

でも何で「キャーX2」?それはヘビがカエルを追いかけてる図を目の当たりされた、よそ様の日記を前日に読んでいたからである。
            キャーX2 


ヘアピンカーブの石垣が滝のようになっている。昨日は台風10号が日本列島を縦断していった日だったので正直走りに来れるか心配だった。それなのに今日は久しぶりの夏らしい暑さだ。熱中症対策に学生時代を思い出して首に濡れタオルを巻いた。
         滝? 


ささゆり峠をのぞむ地点 それは大正解だった。首筋は気化熱で涼しいし、日焼けも程々、頭から流れ落ちる汗も適宜ふき取れるので気持ちがいい。

そうこうするうちに峠が目視出来るところに到着。もう少しだ。そして「ささゆり峠」と立派な石碑が鎮座する峠にたどり着いた(10:07)。


            峠の石碑                 峠


石碑は前の岐阜県知事、上松陽助の筆である。彼はアチコチに名前を残している。しかしこの林道、着工が昭和48年で開道が昭和59年。11年もかかって造っている。

保井戸の万屋で聞いたところ峠は昔からあって、やはり「ささゆり峠」と云ったそうだ。「ささゆりはあるのですか?」お聞きしてもわからないらしく教えてはくれなかった。ネットで「ささゆり」を調べるとここここが詳しい。
         上松陽助の筆

峠から金山側へ下り出す。下りだしてすぐ。視界が開けた辺りで止まってカメラを取り出して撮影をしようと思って、ドキッ!!路傍にシカのしかばねがある。北海道の三国峠で「シカのしかばね累々」と洒落たときでも実物にお目にかかったことはなかった。

どうして死んだのかわからないが、目玉はなくなり、尻の穴がぽっかり空いて死後数日経っているように思われる。少なくとも台風が来る前から死んでいたようだ。
         シカのしかばね


岩屋ダムの辺りまで降りてくると、県道との合流点付近に林道の看板がある(10:46)。だから金山町側からアクセスするには迷うことはない。

この付近に他にはターゲットもないし、周回するのに手頃な峠もない。そこでもう一度峠へ登り返して帰ることにした。峠直下に山?作業をしている軽トラがいた。

シカのしかばねは踏まないけれど、キャーX2は今度は下りになるので注意して降りていった。しかしそれは忽然と消えていた。あの軽トラが片づけていってくれたのであろうか?
         上松陽助の筆