猿羽根峠(さばねとうげ) 145m (2009.5.30) 地図 

山形県尾花沢市毒沢どくさわ−舟形町舟形うるしざわ
山形県尾花沢市毒沢と舟形町舟形の間にある国道13号線・旧羽州街道の峠である。松尾芭蕉が「五月雨を集めてはやし最上川」と詠んだときに越えた峠であるという。

国道13号線名木沢の信号交差点から旧道へ入る。
国道13号線名木沢の交差点から旧道へ(15:33)



交差点の角っこに「猿羽根地蔵尊2.3km」の標柱がある。旧道へ入っていくと、国道13号線の新道(バイパス)があって、旧道はそのガード下をくぐる。高速道伸ばすと稲干し機になるのだろうと推測できる。畳んでおけばガードレール代わりにもなる優れ者と言っておこう(^^;) 国道347号線に入り、山間にかかる。まだ2車線である。峠直下の鍋越沼付近まで来ると、天気が悪くなった。

旧道方向(15:34) 「猿羽根地蔵尊へ」の標柱
国道13号線(バイパス)のガード下をくぐる(15:35)



ガードをくぐると旧道はダートになって急激に登る。そして写真のような通行止め箇所が現れる。当然突破して進む。旧道といっても明治になって作られた旧国道のようである。旧道は林の中をゆるゆると登る。そしてまた通行止め箇所が現れたと思ったら、その先に舗装された車道があった。

旧道とバイパス(15:36) 通行止め箇所(15:37)
林の中をゆるゆると登る(15:50) また通行止め箇所(15:52)



しかし、その舗装道に出てみると、看板に次いで休憩所と鳥居、そして高みに謎の建物という所に出た。まずは看板からチェック。東北自然歩道の看板である。新奥の細道とも書いてある。峠にある猿羽根地蔵尊は日本の3大地蔵尊であるという(゚o゚) うーむ、では高みに見える建物は地蔵堂であろうか?

看板・休憩所・鳥居・謎の建物(15:55)
看板拡大図



鳥居の先の階段をと思ったら車道で行けそうなので・・・車道を辿ると赤い橋があった。さらに橋の上へと進む。橋には「さばね山遊園地」の看板がかかり、展望台と思しき建物があった。

鳥居の先にある階段を登る(15:56) 赤い橋(15:56)
さばね山遊園地(16:00) 展望台?(16:00)



この遊園地はとっくに廃園化しているので、とっとと地蔵尊を探しに行った。例の階段近くに地蔵尊があった。そしてその先に峠があった。奥の細道・猿羽根峠と記した真新しい標柱の先には新荘領なる石標があった。ここは新庄・戸沢藩と山形藩との境で是従北新荘領とした是従北が欠落したものなのだという。

地蔵尊(16:05) 猿羽根峠(16:06)
猿羽根峠(16:06) 新荘領なる石標(16:07)



地蔵尊から出ると、旧道か旧車道かわからないような道がある。脇には写真のような看板があった。羽州街道が参勤交代の道であったこと、けっこう難所だったこと、明治になって車道が造られたことなどが書かれている。

羽州街道の看板(16:12)



また近くに一里塚があり、さばね山売店もあった。土曜日というのに閉まっているので純粋に廃店になったのであろうか?

一里塚(16:12) さばね山売店



車道を下る。少々のクネクネはあるが快適に麓まで来ると、奥羽本線が近づいてきた。そして現国道との合流点には立派な鳥居があった。鳥居といえば峠にもあったけど、、地蔵尊なのに神社の鳥居があるってのは明治初め頃の廃仏毀釈を逃れるために鳥居を置いたものかそれとも神仏習合か謎である。鳥居の横には国道の猿羽根トンネル。現在はこのトンネルのおかげでスムーズな通行ができているというわけだ。

麓付近(16:17) 鳥居(16:18)
猿羽根トンネル(16:19)




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