龍馬峠(りゅうばとうげ) 1120m  (2004.8.1)  地図  

岐阜県清見村楢谷(麦島)−清見村二俣
清見村楢谷から中野・二俣へ越える峠で、現在せせらぎ街道と称している郡上八幡と高山を結ぶ街道の旧道峠にあたる。出典は高山国道工事事務所の飛騨の峠からで、享保の頃の地役人上村木右衛門の著書「飛騨国中案内」にも『中野より楢谷までの間、龍ヵ峰と言ひて大峠あり・・・』と記されており、明治初年までは使われていたが、西ウレ峠の整備で寂れたという。

旧道をトレースしてみようと、楢谷から入ってみた。
楢谷の入り口(10:30)


いきなりのダートである。谷に入る手前に「楢谷作業道」の標識があった。谷川沿いに道は上がっていく。橋で対岸に渡ってしばらく行くと、道がだんだん酷くなってきた。草木が繁茂し、一二度藪漕ぎをしたが、位置的に半分も来てない状態でこれでは先が思いやられ、撤退を決意。
「楢谷作業道」の標識(10:33) 谷沿いの道(10:44 道ロスト(10:55



入り口まで戻り、少し上流の麦島から車道で再アタックすることとにした。分岐点には西日本林業の別荘分譲案内が出ていた。舗装路とはいえ結構な傾斜である。
麦島(11:14 分岐点(11:17)




しかもヘアピンカーブを連発しながら登るのだが、これがヘアピンというより段々の端っこをむりやり続斜面にしただけの代物。もの凄い高低差があるのだ。そんなのをこなしながら、やっと緩斜面に来たと思ったらダートが現れた。その先のカーブに旧道が合流してきてるようだったが、確信が持てなかったので写真はない。
これってヘアピンカーブ?(11:28) ダート。先のカーブに旧道が・・・(11:37)



道は牧場のような所を抜けながら最高点に達する。飛騨の峠の地図によると、その辺りが峠にしてあるようだ。しかし高原状の地形であるし、どこが最高点かも定かでない。道が舗装になって谷を横切るダウンアップ地点。その途中に「竜馬石」の看板があった。

「竜馬石」の位置が地図とは逆方向だし、入り口の様子を見て、びびった。
「どうしよっかなあ?」
そのとき強力な助っ人登場。
「竜馬石ですか!50mくらいのとこですよぉ。自転車では辛いです」
ということで、えらく詳しい20代のカップルを私はストーカーした(^^ゞ
「竜馬石」の看板(11:46) 入り口付近



まあ、しかしほんとに50mなの?小さな流れを辿っているので足元はぬかるんでいるし、ほとんど藪漕ぎなので踏み跡もよく見ないとわからない。先達さんがいるので私もついていけるだけである(~_~)
それでも10分もかからず竜馬石に到着。
藪漕ぎやあ(11:50) 竜馬石(11:53)



竜馬石は旧道の巣野俣、楢谷堺にあって、石の大きさ南北3.4m、東西の幅2.8m、周囲9.8m、高さ後部1m前部60cmの安山岩だそうである。背面に刻まれた不規則な紋様が龍馬の蹄痕だとして竜馬石と命名されたらしい。竜ケ峰の地名もこの石に由来し、馬瀬川も馬背川だという説もあるようだ。
先導してくれたお兄ちゃんは、地元麦島の人間だそうで、龍馬峠の調査をしたのが清見村立大原小学校(廃校らしい)の先生と知って、自分はそこの卒業生であるからと感慨を深くしていた。
竜馬石 記念写真



峠の実質はこの龍馬石で終わりなのだが、いちおうトップらしきところを探索してみた。龍馬石の看板から先へ進むと飛騨牧場へ突き当たる。ゲートを突破し、それらしき高みで写真を撮って引き返した。
飛騨牧場のゲート(12:15) 飛騨牧場のゲート(12:18) 最高点?(12:23)