大弛峠&高ボッチ・鉢伏山 (97.8.29〜30) NIFTY 掲載分 2007.8.12更新


                              
大弛峠と高ボッチ・鉢伏山なんてどう考えても結びつかない所へ行って来ました。本来は息子と旅行する予定をしていたのが息子のキャンセルにあい、親父ひとりボケッと休暇を過ごしていても仕方ないので急遽企画しただけの代物であります。まあその割には面白いこともあったので皆様の他山の石にでもして下さい。


大弛峠
 97年8月29日 

  データ
時刻 距離 積算距離 標高 標高差
信濃川上  9:10   0      0 1160    0
秋山  9:50 12.8   12.8 1330   170
大弛峠 14:10 18.5   31.3 2360  1030
塩山 16:02 37.7   69.0  400    0
(AV 14km、MAX 57km、なお高度計による積算標高差は1328mであった)   



そもそもの発想がいい加減であったわりにハードな所を選んだのはとにかく涼しいところへ行きたかったこととサイスポ7月号に大弛峠の記事があったからである。

サイスポでは秩父から三国峠を越え大弛峠の麓の廻り目平キャンプ場に一泊し朝10時に出発となっている。

私は定番信濃川上からのアプローチのため本当は信濃川上を8時に出たかった。1時間遅れになったのは車の運転時間の計算ミスでしかない。どうも初っぱなから前途多難である。
信濃川上駅前

何はともあれ三国峠との分岐点秋山まで走る。以外に早く着いた。
ここから大弛峠まで18kmと看板に表示がある。よしっ計算どおりだ。そして今日は長い登りになるから食料はふんだんに持った。
あとは買い忘れていた珈琲だな。寒いときは火器持参するんだが、こう暑くちゃ缶コーヒーでいいや。



少し登った川端下(はげした)の集落で自販機発見。おお!100円とは珍しい。2つ並んだ作動音がしている方に硬貨を入れる。100円の表示も出た。しかし商品ランプが点かない。かまわずPUSHしたところ、それっきりになってしまった。

苦情を言いたいところだがタダでさえ遅れているのに100円のことで管理者を捜すのも阿呆らしい。みんな気を付けよう。ちょっとした欲を出すとこういうことになるんだ。橋を渡って川端下の部落へ入った最初の自販機だからね。
川端下付近

廻り目平キャンプ場(川上より20km地点、1500m)付近からはさすがに道も険しくなる。時間は10:40少し挽回したかな?今までは舗装路だったからいいけどダートになると登坂速度はおそらく半分になるだろうしなあ(--;)とぼやいてる間に1700m付近(24km地点)よりダートが始まる。丁度橋を渡った向こう側からだ。そういえばこの川って千曲川源流なんだよね。こんな山の中なのに水量豊富とはさすがに日本一だ。
 


ダートといえばサイスポにも書いてあった浮き石に車輪をとられてというのを早速やってしまった。SPDだけに転倒しても外れんかった。自転車は倒れた自分の体の上を側方一回転、サイドスープレックス(ー_ー) こんなんスキーの転倒みたいでしらんわ。

もう先月から転けっぱなし。初っぱなは東濃の遠根峠下りのヘアピンで落車。左半身強打。リハビリに1ヶ月強。2度目は先週やはり東濃の林道で初慣らしのSPDで立ち転け。今日のもどっちかというと立ち転け気味。たいして痛くなかったけど3度目の正直でいい加減にしてほしいわ(ToT)

ランドナーOFFの月夜沢峠もダートだった。あんときゃあオーバーローになるわ使えるギアは無くなるわで屈辱の押しになってしまった。今日はMTBだから意地でも乗ったる。しかしキツイ。サイクルメーターAUTOモード30分で休憩ってことで自分を納得させる。

東股沢大だるみばし(26km地点、2000m、12:30)付近で水補給。とても冷たい。ペットボトルでも消費量がうなぎ登りになる。下の川は相変わらず水量豊富。道はガレてきたが傾斜がゆるくなったので今のところ楽勝だ。



2100m付近27.5km地点で朝日岳からの尾根流れが目に入る。そろそろ昼食をとらんといかん。峠はどうあがいても14:00頃しか着けないだろうし。結局13:05、29km、2150m付近で昼食をとる。 昼食地点あたりからは傾斜もきついしガレ場の連続でへこたれそうになる。空気も薄いんだろうなあ。そうやって言い訳でもしてないと苦しくて。




そして14:10に峠に辿り着いた(2360m、31.4km地点)。

峠には大弛の看板などあるが10台近く車が止めてある。大弛小屋や国師岳ほかへ行ってるのだろうか?道の脇には水場がある。またまた冷たくて感激である。


20分ほど休憩し、下りに備えてウインドブレーカーと長ジャージーを着用する。しかし山梨県側は工事のため週日午後は通行止め。土・日だけ通行可。またまた強行突破しかない(ー_ー)



長野県側とは反対に下り始めは舗装がしてある。

2130m付近から1800m付近までがダートである。工事中のユンボの横をすり抜けたり、砂利に車輪をとられんように頻繁にコースチェンジをしたりで楽しかった。このときの下りの写真は全くない。

10年後に焼山峠から下りてきて、大弛峠からの道との合流地点写真がこれである。
川上牧丘林道



あとは一気に塩山までダウンヒル♪と思ったら金峰牧場から50mほど登りがあった。足が死んでたのでつらかった。
琴川ダムを見ながら登り返す



ダムからの下り。路傍に巨木と水場があった。初めて来たときには全く気が付かなかった。塩山駅から輪行しなければならないので、とばしていたためだ。

というわけで、塩山までとばせるだけとばして16:02到着。やっと計画に追いついた。
巨木のかげに水場あり


20年振り、MTBでは初めての輪行モード。速攻で準備しホームへ。しかぁし、お目当ての列車は出て行くところ (ToT) 仕方ないので接続の悪い小海線に間に合うため、座れもしない特急に乗る羽目となった。あ〜、本当に今日はついてないぞ。




高ボッチ・鉢伏山 97年8月30日

時刻 距離 積算距離 標高 高低差
登り口 8:53    0    0 950   0
高ボッチ山 10:37  9.6   9.6 1600  650
鉢伏山 11:30  7.2  16.8 1820  120
登り口 13:30 16.4  33.2 950    0
(AV 10.4km、MAX 46.5km、なお高度計による積算標高差は1094mであった)
信濃川上にデポした空母で車中泊。
朝、もう夏休みの終わった土地の子たちの通学姿を横目に本日の目的地である塩尻方面に移動する。岡谷ICから塩尻峠へ登る途中からは岡谷市と諏訪湖が美しい。高ボッチ・鉢伏山では美ヶ原のような展望を期待しているのだがどうだろうか?

塩尻側へは少し下りたところに登り口がある。意味不明の転回場(帰りにその訳が判明するのだが)があり、勝手に空母をデポさせてもらった。今日は昨日のようなアンラッキーがないように祈りたいものだ。
いきなり10%級の坂だ。しかし30mほど上の道にぶつかると横へ穏やかに登っていく。これって旧中山道?おお懐かしや(*_*)27年前に辿った道じゃ。

感傷に浸るのもすぐに終わり、道はさらに九十九折れで高度を上げていく。1180m付近では塩尻市街が展望でき、気分がよい。

本日は全舗装とはいうものの傾斜は昨日並み。となるとやはり30分サイクルが良さそう。今日は土曜日で一応観光コースで車も多め。そのうちバスも上がって来た。
高ボッチ高原の碑(9.0km、1600m付近)まで来るとバスが3台ほど止まっている。少しヤナ感じ。でも高原風景はイイ感じ。国民宿舎もあるのね。でもまだ10時台。今日はピークを極めてから昼食にしたい。9.6km1610m地点にはアルプス展望台あり、残念ながら松本盆地は見えるもののアルプスは見えず。これじゃあ、売りがないやんけー(--;)
高ボッチ牧場付近には名鉄ハイキングコースの立て看板あり、どういうこと?さっきのバスは?「名鉄」ウーンわかんねえ。そこから道は一旦下り始める。高ボッチ山荘前を通り過ぎてからしばしの登り。そしてまた下る。下には松本CCが見える。別にここまで来てゴルフ場見たくもないんだけどね。そして最後の登りの標高差200mが案外厳しかった。もう足が死んでるもんね。
鉢伏山はパッと見は車山のような、たおやかな山容である。鉢伏山荘から歩いて20分も行けば頂上らしい。しかし登っても今日は展望効かんし、腹も減ってきたから山荘で飯食えんかなと入ってみてビックリ。店主がおらず『勝手にコーヒーでもラーメンでも作ってって。お代は外の郵便受けに』って書いてある。他のお客さんも自作してるから私もコーヒーだけドリップして手持ちのパンをかじってきた。

 高ボッチ山荘まで下ってくるとMTBのにいちゃんがひとり。サーファーっぽい、耳にピアスの彼である。挨拶がてら話してみると連れとはぐれたという。下からオフロードを上がってくるうちに引き離されてしまったそうだ。誰も見なかったですか?と聞かれるが今までの所はと高原の様子を話すうちに話しぶりではどうも相手は女性らしい。
「え〜っ!随分強い人なんですねえ」
「ええ、全日本ランカーですから」
言いつつ彼は教えて上げた高ボッチ牧場の方へ出かけていった。ちょっと惜しかったな。そんなに強い彼女、会ってみたかったな。


しかし腹へったな。高ボッチ山荘に入ると高原牛乳に人だかり。食堂も満杯。山荘の親父がひとりできりきり舞いしている。どうも大量にバスが上がってきているらしい。「明日も来るのー!大変だあ」ってやってる。


食べ終わって、さあ出発と思うと確かに尋常な人数ではない。車道全部使って歩いてる。俺なんか、俺なんかウウッ、登りは車に遠慮しながら登ったのに(ToT)。仕方ないのでチンカンベル鳴らしながら「ここは車道ですよ〜」イヤミたっぷりにブレーキ音たてて下りてやったのだ。あっ、途中でバス1台抜きました。


登り口まで下りて来ると10%級の坂の真下に人がいる。危ない奴っちゃなあ、そんなとこで。車止めて何やら指示してる。次々に来た車やバイクを追い返している。名鉄関係者のようだ?「ここは一方通行になってるんですか?」「いえ、今日はバス22台上がってますので、この道では離合できないんですよ。明日も同じだけ来ます。ご迷惑かけます。ペコッ」「いやあ、わたしゃあ、もう登りましたので別に」これで氷解。空母をデポした場所は追い返す車の転回場なのだ。


しかし一企業が山荘に連絡もせんと山を独占してしまってもいいもんだろうか?乗ってきた人は自然に親しむとかハイキング目的に来たとしても多人数になれば道路占有したり、他の客が見かねて山荘の仕事手伝ったりという弊害が起きてるだもん。日本人てみんなで渡れば怖くないってのが多すぎるから嫌だな。

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