乙女坂  113m (2004.2.21)   地図

美濃市梅山町−美濃市曽代
美濃市梅山町から曽代へ越える郡上街道の坂(峠)である。

美濃市中心部、卯立(うだつ)のあがる街、一番町通をそのまま進むと、武儀高校のグランドに突き当たる。
武儀高校のグランド

そのまま武儀高校の横を通り、「歴史の道調査報告書」にグランドを横切るとされている美濃小学校の周りを迂回する。
美濃小学校の裏手



美濃小学校の西側は深い切り通しで現国道156号線に接している。国道の切り通しが乙女坂だったかどうか疑問は残るが、美濃小学校の裏手の道を進むと最高点に達する。
国道の切り通し(左側が小学校) 最高点




最高点からは峠道らしい急坂の下りが待っている。坂を下ったところに美濃消防署がある。そのまま山際に沿って進むと、新しくできたトンネル脇に石仏が4体ある。県神社前付近から山道に入るそうだが、峠名はないのでカットして庄屋の家、大糸屋酒造の建物まで行く。
反対側(美濃消防署脇) トンネル脇の石仏



大糸屋酒造は生糸の製糸工場も持っていたそうで、豪壮な建物は当時を偲ばせる。玄関の上には大黒さま、恵比寿さま、鍾馗さまとおぼしき画像が貼ってあった。
大糸屋酒造 大黒さま、恵比寿さま、鍾馗さま?


郡上街道は曽代公園を過ぎると、立花の渡しで対岸に渡る。渡し賃を献上したという立花神社が前にある。渡しを下りると薬師坂があったという。薬師坂は大きく左右に曲がりながら進み、明治43年にできた長良川発電所の鉄条網に遮らて辿れなくなっているそうだが、この峠道は発見できなかった(--;)
立花の渡し付近


長良川右岸にあたる立花側には薬師坂・地蔵坂峠・地蔵坂と次々に峠が出てくるというのに、なぜ立花の渡しを使ったのか?・・・それは国道156号線の天神橋付近の渕が危険だからだと思われる。今でこそ渕の上の崖に国道や橋が架けられているが、往時はオーバーハングした崖っぷちをトラバースするような通路しかなかったと思われる。もちろん舟でなら問題はないが、それは土地の者レベルの話だったろう。
長良川発電所(国の有形文化財) 立花側から天神橋を見る