乗鞍スカイライン 下見の巻
 
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            (2003.6.16)   更新 2003.6.17   地図
乗鞍スカイライン、烏帽子岳付近
 長年有料だった乗鞍スカイラインが償還期間が終わったということで
 今年から無料になった。それに伴い、環境保護のためマイカー乗り入れ
 禁止と自転車通行可という岐阜県の大英断が下った。

 私は乗鞍には自転車で過去5度挑んでいる。
 最初は大学1年のときにダート道を畳平まで登った後、頂上まで担ぎ上げ
 た。2〜4回は乗鞍マウンテンサイクリング(参加者3000人の大イベント)の
 下見と本番。そして5回目は、せいのさんと我が息子と共に登った。

 しかしそれらはみな長野県側から。岐阜県側は非合法手段でないと通れ
 ないサイクリスト垂涎の開かずの道のひとつであった。








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4月26日。その大ニュースは自転車仲間の布目さんからもたらされた。中日新聞にかなりの枠で紹介されている。岐阜新聞にも乗鞍記事は出ていたが、マイカー禁止の話ばかりで、自転車のことは申し訳程度に書いてあるだけ(ー_ー)
こういうところに文化水準が現れるのだ。地元紙よ、しっかりしてくれい。

                      中日新聞の記事



 
それにしても岐阜県警よ、自転車の通行が1日に2〜5台だとぉ?長野県側の乗鞍マウンテンサイクリングだって1日で3000台来るんだよ。これからの稼働日数で割っても1日平均15台になる勘定だろ (`へ´) プンプン!

 「こうなったらみんなでサイクリストの底力を見せてやろうよ」

こんなふうに私の掲示板で息巻いたのはいいけれど、オープンの5月中には話がまとまらず、季節は梅雨に入ってしまった。そんな中で取りあえず下見に行って来た。
                平湯峠


平湯峠でP泊(車内泊)。昨夜来の雨は夜明けとともに上がったが、午前6時半、平湯峠はガスに包まれていた。

午前7時、ゲートの開く時間だ!!!
しかぁし、ゲートは閉まったまま。電光掲示板には無情にも
「乗鞍スカイライン 強風 通行止」
の文字が浮かんでいる。
               強風通行止


ゲートまで行ってみると、スカイラインのパトロール、ゲートのガードマン、環境パトロールの皆さんが鳩首会談中。

「風速20m以上なので如何なる車も通せない」(パトロールは通ってるじゃない)
「昨日はもっと酷かったのにゲート開けたよ」(日によって違うのかい?)
「責任問題になるからね」(どこも同じだな)

なんてやってる間に観光バスや畳平の土産物屋さんがゲート前に並び出す。みんな手持ち無沙汰。ああでもないこうでもないと喋っている間にスタッフさんとは仲良くなってしまった(^^ゞ 

2度のパトロールの結果、『9時45分に開門』の運びとなった。待った甲斐があったというものである。
             鳩首会談中


並んでいたバスなどが行った後、ガードマン氏の「気をつけて」の声に送り出されてスタートする。「景色は期待できないよ」だめ押しは食らっているので覚悟はしていたが、そのとおりのガスり方である(ー_ー)
      ガードマン氏とツーショット



夫婦松展望駐車場のおかしなモニュメントが霧にぼやけてスターウォーズか宇宙戦艦ヤマトの戦闘艇かなにかに見える(^^;)

それに夫婦松もこれじゃ一本松じゃあーりませんか?
   夫婦松展望駐車場          夫婦松  



そのうち雨がパラパラ来て雨具をかぶったり、蒸し暑くて、アンダーシャツ1枚になったりしながら登っていくと、路傍に残雪が現れた。

2400m超付近の残雪ともなるとその高さは優に人の倍を越える。
 




乗鞍スカイライン、烏帽子岳付近
                2550m付近、猫岳を望む               2600m付近、烏帽子岳



2550m付近になると霧が晴れて、道の屈曲や山岳風景が見られるようになった。そのかわり2600m付近では、地形的に吹きっさらしになり、猛烈な風が襲ってきた。向かい風ではぶっ飛ばされないよう身を屈め、追い風ではペダリングしなくても急坂を上っていけるほど・・・

2650mの桔梗ヶ原付近になると、風は弱まってきて走りやすくなった。
                桔梗ヶ原



     畳平を望む地点(大黒岳と恵比寿岳)    長野県側エコーラインとの交差点(15km地点)



もうすぐ終点、畳平(たたみだいら)だ。しかし、長野県側、乗鞍マウンテンサイクリングの舞台となるエコーラインとの交差点にはうずたかく雪が残っていて、夏休み頃にならないと開かない(開けない?)んじゃないかと思わせた。
           鶴ヶ池と富士見岳



畳平はさすがに閑散としていた。もっとも今日は6月だし月曜日だし、おまけに天気も悪い。もちろんマイカー禁止も効いているのだろう。

天気は悪いし下見なので写真を撮りながら登ったら3時間かかってしまった。距離が長くて高低差もあるマウンテンサイクリングのときに2時間を切ったのに較べると雲泥の差だ。しかしそのおかげで今日は心臓バクバク、ハアハアという状態ではない。健康のためにはこの程度のペースの方がいいのかもしれない(^^ゞ

下りはふたたび天気も悪くなったのでコメントなし。
例のガードマン氏がゲートでお出迎えしてくれたので上の様子など談笑した。横では名古屋テレビの取材レポーターが「乗鞍のマイカー規制は環境にはどうのこうの」と報じている。内心「無公害の自転車も取材しろやい」と思ったが、テレビ局はさっさと帰っていってしまった(ー_ー)
               畳平の山荘





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