野麦峠の館ツァー (1999.10.30〜31) 1999.11.20更新


野麦峠

プロローグ

今年5月、岐阜百峠シリーズで飛騨を攻めていた頃、突然野麦峠に行ってみたくなった。
どうせ行くなら旧道も併せて走ってみたかったのでMTBで行ってみた。しかし峠には驚いたことに日本で唯一の峠博物館「野麦峠の館」があった。そこで今回はいつも走っているお仲間とともに峠博物館「野麦峠の館」を訪問することを主眼に企画してみた。

コース

10月30日

開田村郷土館−九蔵峠−長峰峠−高嶺大橋−阿多野郷の橋場−寺坂峠−野麦の集落−野麦峠 (お助け小屋宿泊)

10月31日

峠博物館見学−川浦−月夜沢峠−末川−開田村郷土館解散

CAST

CAST 自転車
紀伊半島の超人、cancanさん おろし立てのアスカ・700Cツーリング
走る救急箱、GAMIさん ペガサス700Cツーリング
ランドナーの帝王、乾さん TOEIランドナー42B
根っからのコメディアン、せいのさん 丸石エンペラーランドナー
私こと、ナワ〜ルド@峠おやじ MTB改パスハンター

本編  10月30日

月末の夜勤明けという最悪のシチュエーションでも走る日はパチッと目が覚める(^^;)みんなもう開田高原に向かっているだろうなあ。睡魔と戦いながら空母を走らせ、見覚えのある木曽森林鉄道のディーゼル機関車を横目に見たらcancanさん、GAMIさんから声をかけられた。彼らは朝のウチに地蔵峠をやっつけてきたという。何ちゅうお人達や!バテても知らんでぇ〜。

もう11時をすぎているのでお約束のお蕎麦で腹ごしらえ。御岳を真っ正面に見るお蕎麦屋さん、最高。しかし20年前の開田高原は喫茶店代わりにゴルフ場へ行かねばならぬほどだったので隔世の感がある。お蕎麦屋の前庭で御岳をバックに記念撮影。カメラを構える我々の前を初老のおっちゃんが3脚持ってウロウロしている。無神経極まりない。総じて年寄りはマナーが悪いので困ったものである。
12時ジャストに走り始める。まずは九蔵峠へ。開田高原の道はアップダウンが多くて結構めげる。九蔵峠も大した峠ではないものの眺望が良いのでチョイチョイ休んでしまう。何と言っても御岳が見えるので撮影も順調に進むというものだ。

そして本格的な登り、長峰峠にさしかかる。GAMIさんは根っからのスピード狂なのか、インプレッサというお車同様いきなりスパートして遙か彼方へ去ってしまった。
しかし先は長いわとチンタラ登っていると「ランドナーの人が居てますよ!」と乾さんに呼び止められた。慌てて止まると自転車のカップルが昼食の真っ最中。「あっ!ホントにランドナーや」「そうよ片倉のシルク。ミキストやねん」と女性の方が外向的。

「おお!ミキストや、久しぶりに見たわ、珍しいなあ」と乾さんと私は興奮状態。当の女性も乾さんの自転車を見て「あっ、TOEIや。TOEIはいいな〜。」ううむ、TOEIを知っているとはこの女性、恐るべし。せいのさんとcancanさんも後から来て話の輪に加わる。しかしまだ先も長いし先行したGAMIさんが峠で待っているので皆渋々?立ち去って長峰峠に到着した。
高嶺大橋への下りは途中乗鞍が見えてくるし、ヒャッホーの下りであった。また皆と一緒に走るとデブほど速く下れることを証明できて私は痛快だった。

阿多野郷の集落の中は急坂が多く寺坂峠への登りよりもきつくて皆死にかけた。しかし紅葉は素敵だし乗鞍は雪を被ってかっこいいし、「辛くなったら撮影会すればいいよ。」といってるまに寺坂峠に到着した。

下りの際、御岳が見える所で撮影し、殆ど下り終わる辺りでせいのさんがウィンドブレーカーを着ていた。直ぐ登りに変わるのにと思いながら抜いた後、野麦の集落までGAMIさんと先行した。
食堂の前で休憩しながら後続を待っていたが、せいのさんがなかなか登ってこない。どうもハンガーノックを起こしたらしく、何でもない坂を押してくる。仕方がないので目の前の食堂で燃料補給を兼ねて大休憩をとることにした。

おかげで、せいのさんも復活し、4時再スタート。何とか日のあるうちに峠の頂上に辿り着けそうな目処となった。最後の峠登りは途中でGAMIさんがフロントバッグの中をゴソゴソやっていたので私が先行した。

最終の谷を廻る辺りでガサガサと動物が動く音、何と日本カモシカだ。今年は5月のしらびそに始まって、根尾の横蔵・水鳥林道でもカモシカに遭遇した。何だか運を使い切ったような心持ちである。
峠には5時ジャスト予想どおりの時間に到着した。寒くなりかけた夕暮れの空に乗鞍がシルエットになって素敵である。今日の宿「お助け小屋」に挨拶に行っている間に皆も到着した。

女工哀史などで有名な野麦峠の「お助け小屋」は一般的には食堂とお土産屋さんという顔を持つが、その名のとおり宿泊施設としても存在していたのだ。
10月末が今年最後の宿泊であるとともに我々だけの貸し切り状態になっていたし、食事もイワナの甘露煮&塩焼きなどの豪華なもので皆大満足。部屋も6畳2間で思う存分ダベったのだった。
え〜、まいどバカバカしいお笑いを一席!

10月31日

朝起きると思ったほど寒くはない。寝不足超人cancanさんが夜中に何度も起き出してゴソゴソやっていたようだけれど、皆、6時近くまで爆睡していた。

せいのさんは敷き布団から身体半分前にはみ出して(前進して)寝ている。何とも器用なものだ。証拠写真をとろうと皆がワアワア言い出した途端、せいのさんが覚醒し、誰かさんだけが撮影に成功した模様(^^;)
野麦峠 今日もドピーカンで乗鞍がクッキリ、ハッキリ良く見える。まずは乗鞍をバックに峠の標柱の前で記念撮影。
その後日本で唯一の峠博物館「野麦峠の館」に入る。約20分間のビデオで野麦峠と飛騨の女工のことを学習してから全国都道府県から寄せられた峠の紹介コーナーを見学。中には?マークの峠もあるがそれなりに納得したようである。
10時頃から一旦峠を下りて本日のメインディッシュ月夜沢峠へ行く。

入り始めは普通のダートなのだが、直ぐに激坂があってMTBの1:1以下ギヤでランドナーオフのリベンジを狙っていただけに私は何とか乗り切れた。

途中で乗鞍が綺麗に見えたので乾さんと撮影してると、何と昨日の自転車カップルの旦那さんがFサスMTBで下ってきた。これから車を回収して嫁さんを追いかけるそうである。

それにしてもそこから路面は悪くなり、所々ガレていてめげそうになった。cancanさんも途中までは大声を出して走っていたがガレ場で千切れたのか結局最後尾で峠へ到着された。
内心期待していたが、例の奥さんは既に出発したらしく峠には誰もいなかった。

その代わり雪を被った穂高や御岳が見えたのでマタマタ撮影会と相成った。丁度お昼になったし「お助け小屋」で作って貰った握り飯を食べて最後の下りに備えた。
前回では開田高原側は大したダートと思わなかったのだが、今回は意外と手強く、フルリジットMTBを押さえ込むのに苦労した。おまけに石にハンドルをとられて軽く転けたし、後続のせいのさんはインフレーターを落っことしたのに気が付かずにそのまま放置してきたそうだ。

ダウンヒルの途中で乾さんが追いついて来たので一緒に下って、木曽森林鉄道月夜沢線の廃線跡の有るところで皆を待つことにした。
GAMIさんは10分くらいで下りてきたが、せいのさんとcancanさんは30分くらい下りてこなかった。まあ転けたりパンクするよりは慎重運転の方が良いでしょう、自身反省(--;) あとは出発地点まで戻るだけ。美味しい開田高原アイスクリームを食べてから解散した。ご参加の皆さん、遊んで頂いて、ありがとうございました。

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