西美濃回廊を行く (雑誌サイクルスポーツ2001年10月号掲載) 2002.8.13更新


前書き

サイクルスポーツの「CSコースファイル都会を抜け出すマップ」初原稿を送ったところ、またいいところがあったらご紹介願いますと依頼されてしまいました。

そういえばということで思いついたのが9月末で廃線になる名鉄谷汲線(たにぐみせん)。その沿線はちょうど「鮎やな」の本場で9月20日発売の10月号には時節柄ピッタリということで書くことにしました。ただしコースは1998年8月23日にニフティで行った「鮎ポタ」のコースそのまんまであります。

本文


          仁坂坂峠
東海地方はなんといっても車のアクセスが便利である。そのためスタートは揖斐川町とする。車のデポ地は国道303号線沿いの揖斐川町西部にある総合庁舎駐車場。

総合庁舎北側の水路沿いに西へ進むとすぐ国道へ出る。北西の信号交差点を右折してすぐに左折。西若松から峠道に入る。仁坂坂峠だ。ほどよい傾斜のクネクネ道で、晴れていれば濃尾平野西北部の眺望が素晴らしい。

            岩坂
峠から谷汲村側へ下り、神原まで行くと美濃の正倉院と呼ばれる横蔵寺(よこくらじ)がある。十二神将などの仏像とともに即身成仏したミイラが安置してあるのが珍しい。

東に進路を転ずると最近できた岩坂トンネルがある。そのまま下れば快適だが、ここはあえて旧道へ入ろう。旧道の岩坂は車も来ず、クネクネの舗装道を満喫できる。
峠からのダウンヒルを楽しむうちに谷汲駅跡に到着する。残念ながら平成13年9月末で廃線となってしまったが、これからは廃鉄するのも面白かろう。駅の西側交差点から谷汲山華厳寺(けごんじ)の参道が1kmほど続いている。山門まで続く門前町で、おみやげを買ったり食事をとったりできるのも楽しみのひとつだ。

谷汲から根尾川の川筋へ出ると、そこは「鮎やな」の本場である。この季節(7〜9月)、根尾川両岸にある「やな場」では鮎のフルコースを楽しむことができる。

    花立峠の展望台(モデルcancanさん)
根尾川西岸を谷汲線に沿って下り、稲富付近で踏切を越えて寺内方面へ西進する。T字路を右折すると、花立峠の登りが始まる。ここは谷汲山への参詣道で桜並木と濃尾平野の眺望が素晴らしく、聖徳太子の巨大立像のある展望台からの眺めは必見である。

1度谷汲側へ下り、深根の3叉路を左折する。少し登って小野坂トンネルを抜け、ヘアピンカーブを下っていくとスタート地点の揖斐川町に戻る。


車でのアクセスなら揖斐川町スタート。鉄道利用ならJR大垣経由、近鉄養老線の揖斐駅か樽見鉄道谷汲口駅下車が便利だろう。また健脚の人なら平野部各都市から自走されるのも一興であろう。



                                   データ関係

【行程】 【距離】 【高度】
揖斐川町 30
北方 2.5 50
仁坂坂峠 3.0 285
横蔵寺 4.5 150
岩坂 4.0 250
谷汲駅 3.5 90
稲富 8.0 50
花立峠 5.0 200
小野坂トンネル 3.5 80
揖斐川町 3.0 30
合計 37.0




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