根尾村周回コース (雑誌サイクルスポーツ2002年7月号掲載) 2002.7.30更新


前書き

サイクルスポーツの「CSコースファイル都会を抜け出すマップ」今回は第4弾。
先回時季的にボツになった所を書いて下さいということだったので標題のコースを紹介することにした。

本文

岐阜と福井の県境に源を発する根尾川。その上流部を巡る根尾村環状道路とでもいうべき周回コースを紹介しよう。

スタートは濃尾地震でできた根尾谷断層や樹齢千数百年の薄墨桜がある根尾村の中心、樽見からとする。樽見鉄道の樽見駅に大駐車場があるのでクルマでも鉄道でも大丈夫だ。
駅から根尾川端まで下りて、国道157号線を北進する。廃村徳山(現藤橋村)に向かう道が分岐する長嶺手前あたりから道は狭くなったり、広くなったりを繰り返す。

能郷(のうごう)から国道は「大型車通行不能」の狭い崖道になる。根尾川が倉見渓谷という深い谷を刻むためだ。車の対向も困難なほどスリリングな道だが景色はいい。本コースのうちここが一番道が狭く、通行止めになることも多いので注意したい。道の最高点にはお地蔵さんがあって、倉見峠と呼ばれている。そこから次の集落、黒津まではいったん下る。
黒津から右折すると越波(おっぱ)へは直接行けるものの、周回コースとするため国道をそのままたどる。根尾川最奥の集落、廃村に近い趣の大河原を越えると根尾西谷川を渡る橋が現れる。猫峠林道への分岐点である。昭和の始めに西倉見新道(現国道157号線)が出来るまで猫峠は大河原−猫峠−越波−折越峠−大須と通じる古街道の一部であった。'96年に林道が開通し、古道が復活?したわけである。
谷底から舗装済みの林道を登る。道は急坂ではないし、小振りな滝もあって雰囲気は良い。峠までは意外に近い。峠には林道開通の立て札がある以外さしたるものはない。峠の東側は打って変わっての劇坂である。黒津からの道と合流したら越波(おっぱ)の集落へと登り返す。
越波は奥根尾最大の集落だが、冬は無人になるという。ここから折越林道を登る。アプローチが結構長いものの、ゆっくり行けばそんなにつらい道ではない。谷を詰めてから山にとりつく。

西側の眺望はまあまあで、峠にはお地蔵さんと水場がある。折越峠から東を見ると反対側の山腹に見事なギザギザの道が見える。板取村との境に奥美濃ダムという揚水式では日本屈指のダムがあり、ダム関係の道のようだ。
上大須まで1.5車線幅の屈曲した道を下る。スピードも出るが、たまに車も来るので注意して下りたい。上大須に出るとダムの下に位置していて道は広くなる。あとは出発点の樽見まで緩い下りをひたすら走るだである。樽見駅の手前で少し登りがあるが、最後のあがきで乗り切ろう。

コース中、能郷−上大須間はお店や自販機はほとんどないので食料や飲料は樽見までに調達してほしい。ツーリング後の温泉として「うすずみ温泉」や日曜のみ営業の「根尾川温泉」などがある。
                                   データ関係(2000年5月21日)

【行程】 【タイム】 【距離】 【高度】
樽見 165
能郷(のうごう) 0:45 9.0 260
倉見峠 0:25 5.0 380
黒津 0:09 3.0 320
大河原 0:25 6.0 450
猫峠 0:25 4.0 590
越波(おっぱ) 0:10 3.0 410
折越峠 1.00 7.0 732
上大須 0.18 6.0 400
樽見 0:35 15.5 165
合計 4:12 58.5

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