根引峠(松平郷)  360m (2007.3.18) 地図

愛知県豊田市松平町豊田市花沢町
愛知県豊田市松平町と花沢町の間にある国道301号線の峠である。この峠、一般の地図には載っていない。風媒社から出てる「忘れられた街道」の中にある地図で見つけたのである。

「忘れられた街道」の上下巻を調べ、旧下山村(現豊田市)に多くの峠があることを発見したため、東海環状道の豊田松平ICからアクセスした。

走っていくうち、松平郷の看板に出会った。松平といえば、徳川氏の親類・親藩である。そしてここは岡崎に近いし、そのうえ松平氏発祥の地というではないか!
松平氏発祥の地・松平郷の看板



豊田市松平郷の開拓領主は後宇多天皇に仕えた公家の在原信盛で1280年代に入植した。その子、信重の婿になった旅の僧・徳阿弥が松平太郎左右衛門親氏(ちかうじ)と称するようになった。その親氏は近隣7ヶ村を手中におさめ、松平家の始祖となった。

親氏から3代目の代に松平氏は岡崎・安城に勢力を拡大し西三河を手に入れるまでになった。その後、清康の時に三河全土を手中に収め尾張にまで進出したが、守山で家臣に殺されてしまう。以降松平氏は苦難の道を歩むが、清康の孫・家康がついに天下を取った。

                        

家康の死後、松平太郎左衛門家の尚栄の代にその本拠地である松平郷は駿河より東照宮を勧請され、「ご称号の地」として幕府から非常に大切にされた。その東照宮のある場所は、松平太郎左衛門家の居館跡だという。
松平東照宮



松平東照宮を出て、国道を走る。道はワインディングロードのところもあるが2車線であるため、総じてつまらない。豊田市松平郷や濃尾平野が眺められるとおり、とくに夜景が良いとのことである。
峠付近から松平郷が見える こんな人も登ってくる(^^;)



峠直下に看板があった。非常に格好いいし、中味もマアマアなのでそのまま載せることにする。
根引峠
峠の看板
しかし「加茂の箱根」とは笑わせる。昔はよほど酷道だったのだろうか?



峠じたいは何の変哲もない浅い切り通しである。峠手前の分岐から回り込むと峠の東側の麓にある交差点に出られる。東側の麓といっても峠との標高差は少なく、ここから旧下山村の高原が始まっている。交差点には旧下山村に多くある郷社・神明神社があった。
峠付近

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