奈良坂  118m (2005.3.26) 地図 

京都府木津町市坂 −奈良市奈良阪町
京都と奈良を結ぶ奈良街道(?)で奈良の入口にあるのが奈良坂である。平城坂・那羅坂・幣羅坂などとも書くようで、私も学生時代に京都から奈良へ行く際には越えた筈?である(^^;)

京都側の地名が市坂、奈良側が奈良阪で、細かくいうと2つピークがあるが、市坂のピークに幣羅坂神社があるので一つの峠とした。
市坂の幣羅坂神社



京都府木津方面から奈良へというルートでアタック開始。市坂にかかる。緩いスロープを登ると、ピークに法然上人ご旧跡安養寺がある。その隣の階段の奥にあるのが上の写真、幣羅坂神社である。
市坂のバス停 法然上人ご旧跡



市坂の集落にかかると新道と旧道が分岐するが、坂の頂上付近で道は合流する。道が合流した辺りに弘法大師の旧跡がある。
市坂の集落



市坂の頂上は県境になっている。ピークと言えばピークだが、その先の信号から登りがあるので、地形的にも峠とは言い難い。
県境



信号から馬酔木が路傍に咲き誇る坂を登っていくと、奈良阪のバス停がある。ここで新道と旧道が分岐する。ピークはその先にあるようだ。
新・旧道との分岐にある奈良阪バス停



ピークは奈良豆比古神社前の三差路で石碑が建っている。東と北についてそれぞれ左右が表示してあり「かすが大ぶつ道」とか「京うぢ道」「いがいせ道」などの字が読みとれた。
ピーク



しかし、最近読んだ武部健一著「古代の道」によると、ここ奈良坂は奈良時代に東海道・東山道・北陸道の共通路であったという。

考えてみれば、京都の前は奈良に都があったのだから官道である七道(山陽道・南海道・東海道・東山道・北陸道・山陰道・西海道)もそのときの都から出ているのは当然のことである。

後から気が付いたとはいえ、これほど重要な峠道を奈良市側の探索も行わずに帰ったのは全くもって手抜かりだった(ー_ー)後日再踏査しようと思う。
官道の変遷(武部健一著「古代の道」より)