物見峠 730m (2001.5.18) コレクションNo.711 地図

岡山県苫田郡加茂町物見−鳥取県八頭郡智頭町夏明
岡山鳥取県境で加茂町と智頭町を結ぶ中央分水界の峠。

日本百名峠に選ばれていてJR因美線沿いにはあるもののの国道ではなく、現代の物流からは取り残されているようである。名前の由来は毛利元就が尼子勢を追い出した後、峠に物見のための番所を置いたことからこう呼ばれるようになったといわれる。

物見の集落付近は1.5車線で家々の風情も良い。これは期待できるかと喜んだのもつかの間、部落をすぎると道は2車線に戻ってしまう。山あいに入るとセンターラインは無くなったものの道幅は2車線のまま峠まで行ってしまった。
峠には「県界」の石碑と道路の副標識に「物見峠」と表示がされている。しかし百名峠とか中央分水界の峠なんて重厚さはどこにもなかった。智頭側に下りると道幅が狭くなるので峠らしさは増すけれど全般に期待はずれだった。

本来の峠道は地形からいってもJRの通っている宇塚であるように思う。しかしこちらは国道53号線、黒尾峠の谷であり、物見峠が長い間歴史的にもメインであったということはないような気がする。日本百名峠の選考基準を疑う峠である。