御坂峠(旧トンネル) 1316m (2009.6.28) 地図  

山梨県富士河口湖町河口−御坂町(みさかちょう)藤野木
山梨県富士河口湖町河口と御坂町藤野木の間にある国道137号線の旧道にあたる県道708号線にあるトンネルの峠である。

実際の峠は山道の峠であって道も現存しているようだけれど、旧トンネル道と茶屋が太宰治の小説「富岳百景」の舞台となっていること、さらに日本百名峠が指定している御坂峠が山道ではなく、太宰治に出てくる峠を指しているため、トンネルでも峠コレクションに収録させてもらう。
旧道への分岐付近



河口湖から国道137号線を新御坂トンネルまで登る。トンネルの手前に旧道への分岐がある。その旧道へ入ったところに道標がある。「御坂峠」である。ここが山道の御坂峠への登山口である。草むしてはいるが、私のリンク先の方が行かれてるので健在のようだ。

新御坂トンネルから旧道へ 新御坂トンネルと御坂峠・登山口
山道の御坂峠・登山口



旧道を登る。登るにつれて富士山が上方に見えてくる。河口湖を従えて威風堂々としている。笹子駅からまず国道20号線へ出る。相変わらず矢立の杉の看板が目立つ。少し登ると旧道との分岐が現れる。旧道は県道212号線。旧道もそれなりに風格がある(^^;)

旧道を登る 富士山が見えてくる



さらに登ると、三ツ峠への登山口が出てくる。三ツ峠といっても三ツ峠山なんだけどね。それも山道の登山口バス停と車道が別々に現れる。

三ツ峠分岐の表示 三ツ峠登山口のバス停
三ツ峠への車道分岐点



三ツ峠分岐からしばらく登ると、パッと視界が開けて写真の天下茶屋が現れる。太宰治が寄宿したお宿である。そしてその向こうに御坂隧道がある。登録有形文化財に指定されたそうだ。天城・笹子などと並んでのことでトンネルじたいの構造とともに太宰治の功績も大きいだろう。

天下茶屋 御坂隧道
登録有形文化財に指定



そして踵を返すと、富岳百景にも出てきた富士山がドーンと見える。河口湖を前面に従え、太宰治が「月見草が似合う」といった富士山である。ちなみに月見草は荒れ地に生える植物だそうで、車道の工事をしたため切り開かれた沿道に生えたものだろうと日本百名峠にも書いてある。

富岳百景の富士
峠からの富士山
峠全景 展望所より



さて、トンネルをくぐる。こちらにはトンネルの扁額は「天下第一」と右書きで書いてある。第の字はじつは略字で書かれているが、PCでは変換も表示もできないので、第の字にしておくことにする(ー_ー) また反対側の扁額は「御坂隧道」になっている。

御坂町側は河口湖町側以上にクネクネである。

扁額は「天下第一」 扁額は「御坂隧道」
御坂町の看板 クネクネ道



そんなクネクネを何度かこなすうち、新御坂隧道をくぐってきた国道と合流する。

国道と合流



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