明の十三陵(じゅうさんりょう)
 
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      (2009.1.2)  
更新 2009.2.22  
定陵博物館
明の十三陵は明の3代皇帝・永楽帝から最後の16代崇禎帝まで13人の陵墓である。2003年に世界遺産に指定された。







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 定陵(ディンリン)

明の十三陵は北京の北約50kmにある陵墓群である。

長陵は成祖永楽帝と皇后の陵墓で、13陵のうち最大、最古である。長陵までの参道にはズラリと石像が並ぶ。

いちばんの見どころは定陵で、第13代万暦帝と2人の皇后の陵墓である。深さ27mの地下宮殿には棺や副葬品が置かれている。この地下宮殿は公開している。


定陵博物館
明の十三陵、分布図




定陵のなかに入ると、紫禁城のような建物が遠くにある。祭壇のような壇を越えると、青く塗られた門があった。
「ここから先はあの世です。あの世に行くのだから、この門から入り、この門から出ないと、あの世に行ったままになってしまうのです」
ガイドさんが真顔で言う。ほんまかいな?そこでツァー客全員で「せいの」と入った(^^;)
定陵の中 あの世との門(楼星門?)




展示室のなかには副葬品などが展示してあった。
明楼の横を通って先へ進む。通路の石垣や地下宮殿から木が生えている。うーん、なんだか歴史を感じさせるぞ。
皇后の遺品 明楼
通路の石垣や地下宮殿から木が生えている




地下宮殿の一番上まで登って地下に入る。あれこれ部屋があるので、いまいちよくわからない。
地下宮殿に入る 地下宮殿平面図




地下宮殿は一本の柱も梁もなく、天井はすべて石をアーチ型に組んだものであるという。
ドーム状の天井を持つ部屋には棺を置いた棺床があった。クシャクシャにした紙切れが散乱している。お札のようだ。お賽銭といおうか、おひねりのようなものであろうか?
別の部屋には宝座があった。3つあるところを見ると、王様と2人の皇后のものであろう。そして副葬品が入っていたという赤い箱などその大きさには圧倒された。
棺床 万暦帝宝座
孝靖后宝座 副葬品が入っていた箱




地下宮殿を後にして外界に出てくる。出口のようだが、こちら側が入り口に当たるらしい。

そうそう、地下宮殿にある扉の文様が9つに仕切られていた。中国では9が最高の数字だからだという。万里の長城から帰るとき、脇を走っていたモンゴル方面への長距離列車「和階号」も数えてみたら9両連結だった。なんで9両なんて半端な連結をするの?と不思議であったが、これで納得した。
出口というか・・・
和階号





明十三陵の総神道

明十三陵の総神道(参道)は長陵の神道である。各陵墓への神道はいずれもここから出ているので総神道とよばれている。石牌坊、大紅門、碑楼、石像、龍鳳門などで構成されている。

北口から入ると、まっすぐに伸びる並木道。
入り口




まもなく白い門が現れる。龍鳳門か?門の向こうには聖人像が並んでいる。その高さは3mくらい。なかなかでかい。あ、聖人だけでなく武人像などもある。
白い門(龍鳳門?) 門の向こうには聖人像




また馬や象、らくだ、龍の子供や獅子などもいて楽しい。毛沢東も来るはずである。
馬や象もいる 龍の子供
獅子 毛沢東も来たという




そんな総神道も終わりが近づく。大紅門であろうか?並木の向こうに傾いた日が格好いい。そこへ「ブーン」という爆音。モーターハンググライダーだ。なかなかいいエンディングだった(^^;)
大紅門?の夕暮れ
モーターハンググライダー 南口



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