真似男ヶ峠 320m(2001.12.1) コレクションNo.849 地図

高梁市日名−高梁市神原
真似男ヶ峠の中腹から高梁市街を見る 高梁川西岸、高梁小・中学校のあるところから西へ登っていく県道302号線の峠である。

登り初めは激坂。しかし谷に沿った山襞を中くらいの斜度で詰めていく。午前中の大久保峠と反対にここは午後に登ると高梁市内が順光になるので良い。
陰地などの集落を過ぎ「通行止め」の標識があるがいつものことと無視して進む。工事業者は昼飯中であった。しかーし、道の下に沢の流れを通す暗渠化工事が行われていた。道は突然10mほど掘り下げられ、コンクリートの暗渠の屋根?まで5mほどは崖状態なのである。ええい、ここまで登ったのに何たるちや!
意を決し、私は自転車を片手にぶら下げた。崖をずり降り、暗渠との間に渡しかけてある板に乗った。揺れる、揺れる。まるで「筋肉番付」の「サスケ」状態である。肝を冷やしながら通行止め箇所を突破し、証拠写真も撮ってスタートしたときに工事業者の軽トラがおっとり刀でやってきた(^^;)

これぞ不良中年の面目躍如といったところだが、良い子の皆さんはくれぐれも真似をしないように・・・
峠はそこからすぐであった。工場のような建物と1軒の民家、そして傘のような屋根のあるモニュメントがある。柱には「御成婚記念」の文字があって根本には2体の石仏が・・・しかし誰の?年号は大正13年と読める。ということは昭和天皇?・・・横のバス停の名前は「唐傘堂」。そうか、それが正式名称か。しかし本当に昭和天皇のことなのか?そこで峠の民家で尋ねることにした。
「すいません、あの唐傘堂はどなたの御成婚記念なんですか?」
出てきた奥さん
「さあ?」「ずいぶん古いものですね」「修理しないといけないとは思ってるんだけど・・・」
そのとき奥から男性の声
「昭和天皇!」
溜飲が下がった私は峠の1軒家、高橋さん宅を辞去した。
峠からは大したダウンヒルもなく神原への道と合流する。ここから登れば朝霧温泉ゆららや高梁サイクリングターミナルへ行ける。高梁市へ戻る場合はそのままダウンヒルを続ければ国道180号線へ出られる。