国境山中峠、愛発越あらちごえ 389m (2001.11.17)コレクションNo.816 地図

滋賀県高島郡マキノ町国境−福井県敦賀市山中
国道161号の最高地点で琵琶湖から日本海へ抜ける最もポピュラーな道(西近江路、海津街道)である。地理的に見ても京都から北陸へ向かう最短路として古代から使われていたことは間違いない。また中世に福井県側にあったという愛発の関所から愛発越などと呼ばれていた。

国道だけに勾配は大したことはないが、さすがに交通量は多い。海津から追坂峠(押坂おっさか)を経て、その名も国境の集落を過ぎるとすぐに峠になる。峠には国道を挟んで国境スキー場や敦賀国際スキー場があり、冬場は賑わうことだろう。それを当て込んで「ロッヂ山中峠」なるドライブインもあるのだ。
伏木貞三著「近江の峠」にも出てくる福井側、山中の集落もほぼ廃村のようでその外れにあったという愛発の関跡なども確認する気持ちになれない。かつてのよすがは国道傍にある一里塚とタブの巨木くらいにしか残っていなかった。