木曽越峠(きそごえとうげ) 1250m (2005.11.13) 2.5万図

岐阜県中津川市加子母(かしも)中切−渡合(どあい)
岐阜県中津川市加子母中切地区と渡合(どあい)を結ぶ峠である。

付知川沿いの車道は後世に開かれ、当時はこの峠を通らなくては渡合まで行けなかった。また渡合から白巣峠を越え滝越を通って木曽福島へ抜ける道は、飛騨と木曽を結ぶ間道だったらしい。

車を中切側にデポし、賽ノ神峠を越え、旧付知町側からアプローチした。

付知川沿いの旧車道(崖崩れで通れない)



通行止めゲートを強行突破し、渡合温泉入り口まで登り白巣峠との分岐を左へ入る。国設渡合野営場を過ぎ、林道が急勾配になる辺りに渡合温泉がある。

木曽越峠へ向かう西沢林道から見ると旅館の玄関が真下に見え、出立するお客の出入りが伺える。ここはランプの宿として有名で完全予約制の秘湯と言われている。
白巣峠との分岐、左が渡合温泉方面(9:15) 渡合温泉(9:24)



渡合温泉を過ぎ、林道をそのまま進む。傾斜が急になり、何度もヘアピンを繰り返しながら登る。途中から林道は高時山林道と名前を変え、さらに続く。「木曽越資材運搬路残土処理場」の横に案内標識こそないが、まごうことなき旧道の山道があった。道の上にはこの峠道に点在したという観音様のひとつ十六番観音がある。
木曽越資材運搬路残土処理場(10:09) 旧道山道(10:11) 第十六番観音



しかし、この旧道は廃道に近いので、車道をそのまま沢の終点まで登る。林道が大きくカーブを切る地点に山道入り口がある。
砂防ダムの左手に山道が・・・(10:40) 林道の大カーブ



山道は昔京都北山で見た木馬道(きんまみち)のような階段道である。急な階段やら足を踏み外しそうな杣道(そまみち)を辿る。
登り口(10:43) 木馬のような階段(10:48) 杣道(10:59)






山道を辿ること50分で峠に着いた。
ここの観音様や峠の風情は素晴らしい。中切側へ下る山道も落ち葉散り敷きの良い雰囲気だ。しかぁし・・・・
木曽越峠(11:14) 十三番観音



何じゃ、これは???
もうショックを通り越している。峠の真ん中がスポッと掘り下げられて、林道ができてしまっている。しかもご丁寧にゲートまで造ってある。峠まで上がってみると観音様の真ん前から直角に近い角度で落ち込んでる。どうやったらこんな酷いことができるんだ。あまりの外道さにあきれ果てて涙も出ない(ー_ー)
ほんまの切り通し 峠の横から



そんな中、登山スタイルの女性2男性1のパーティが中切側から登ってきた。高時山へ登るとのことで、いろいろ情報交換すると、加子母側もほんの10分下ると林道が来てるとのことだ。
御岳もよく見える 中切側から峠を見る




中切側は乗れるか乗れないかギリギリの傾斜だが、道幅が狭くて結局乗れなかった。それに道程も長くはなく、すぐに林道へ合流した。
林道合流点(11:48)




その後ひとつ観音様があったのと、古道との分岐があったが、写真のように麓は遠く、分岐からの降り口は自転車担ぐほど傾斜も幅も不適当な状態に見えたので結局林道をそのまま下った。
木曽越峠、岐阜県側林道から加子母を見る 木曽越峠、岐阜県側の林道
麓は遠い(11:57) 錦秋の秋




この林道の下りには50分近く費やしたので、林道を下って正解だったかもしれない。
ダートから舗装へ(12:33) 麓(12:37)



加子母の里に降りてくると旧加子母役場(現中津川市加子母事務所)の近くだった。下りてきた林道は木曽谷林道。つまり峠がある谷は木曽谷というのだった。
木曽谷林道入り口(12:41) 木曽谷、崩れが見られる所付近が峠(12:47)