自転車遊び              

     
     (○○高校全学同窓会会報 平成17年度版に掲載) 2005.7.31更新

前書き

 高校の全学同窓会会報に「実年の今想うこと やっていること」という題で寄稿文を頼まれました。
こんな阿呆なことをやってるのは私くらいのものだろうからと引き受けることにしました。
本文
 小2のときの愛読書は日本地図。自宅近くの長良川や金華山などの自然が好き。歴史やお城・神社・仏閣にも興味あり。待つことが大の苦手で、待つより自力で行ってしまう。機械ものはかなり得意。こんな私が○高生の頃、はまってしまったのが自転車ツーリングでした。

 当時のターゲットは旧街道。バイブルは高校の図書館で借りた「街道細見」、5万分の1地図にルートを落とせるくらい詳しい集落名を列記している本でした。これを大学ノートに写本し、勉強もしないで地図にルートを落とし、中山道の半分を走破してしまいました。

 旧街道ともなると自動車道ばかりではありません。峠越えは当たり前。峠も舗装された自動車道ではなく、石畳が残る山道だったり、馬頭観音が佇んでいたりする生活の匂いがする道なのです。

 そんな道を辿っていると悠久の昔にタイムトリップしたかのような錯覚に陥ります。そんなときが、まさに旅をしていると感ずる瞬間でした。

 大学時代は学生サイクリングクラブに所属し、全国を走り回りました。テントを持ち、仲間と気ままに走る夏季の長期ツーリングや数々の行事は楽しい思い出になっています。
苗代桜(下呂市)

 自転車ツーリングは体力・知力・判断力の勝負です。一歩間違うとミスコースで遭難しかかったり、自転車の調整不足でトラブルになったり、力不足でナイトランになってしまったりと悲惨な話には事欠きません。

 そう、全てが自己責任の世界です。それだけに自分の立てた計画どおり走り通せたり、峠越えができたりしたときの達成感は格別なものがあります。


 しかし、この趣味ほど時間を必要とするものは他に類を見ません。案の定、就職してからは休暇が少なく、満足に走ることはできませんでした。さらに結婚・子育て時期を迎えると全く走れなくなりました。

 週休2日制になり、子供も親離れするようになった頃、家族に遊んでもらえなく?なった私は封印を解除しました。

 それは実に15年ぶりの復活でした。世はインターネットの時代、こんな超マイナー趣味でもネット空間では遊び友達がたやすく見つかりました。そして「ご対面」に相当するオフ会(自転車の場合は一緒に走るわけですが)を通じ、何人も得難い友人ができました。

 そんな活動のなか、今では越えた峠も1400以上になり。昔取った杵柄の旧街道探索にも力が入ります。また「自転車・峠おやじ」なる拙ホームページは8年目を迎え、ネット空間のおつきあいとリアル空間のサイクルライフをエンジョイしております。
根来坂峠(鯖街道)




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