伊勢峠 770m(2001.10.21)コレクションNo.802 地図

福井県大野郡和泉村伊勢−福井県大野市秋生(あきゅう)
九頭竜ダムの九頭竜湖から大野市の笹生(さそう)川の谷へ越える峠である。九頭竜ダムと笹生川ダムができる前は峠の両側に伊勢・秋生という集落があったが、それぞれ廃村・水没により今はない。

国道158号線から九頭竜湖にかかる吊り橋、箱ヶ瀬橋で対岸に渡る。ダム湖岸につけられたクネクネ道を辿る。大谷の怖いような狭いトンネルをくぐると「ふるさとの碑」がある。廃村徳山でもそうだが、この手のものは何か場違いに感ずる。
次に出てきた標識は「米俵(とめどろ)」水没した集落の名であろうか?由緒ある地名はこんなところにしか生きていない。湖面は支流の伊勢川に入っている。赤いトラス橋、伊勢川橋で伊勢川を渡るといよいよ峠道だ。ここまでのアプローチが随分長い。
川を溯ると谷間が開けてくる。欄干が壊れた橋を渡る頃には田圃でもあったかのような平坦地がある。伊勢の集落らしい。炭焼きか何かの小屋はあるものの廃屋はもう見られない。
集落跡?を過ぎると序々に道が険しくなり、杉林の向こうに崖道が見えてくる。第1のヘアピンカーブエリアだ。しかし劇坂ではない。

峠近くの第2のヘアピンカーブエリアでは木々が黄や赤のパッチワーク模様を作っている。今年は秋が早いのかなあ?
峠には残念ながら標識はなかった。しかしお地蔵さんがいるので、納得しよう。
大野市側はヘアピンが多く、道としては和泉村側よりも面白い。笹生川ダムへは案外早く着いた。本流の九頭竜湖と違い、支流にできたダムだからだろうか?温見川との合流点には芝生がきれいな旅行村がある。