井川・雨畑・安倍ツーリング (2000.5.3〜5.5) 2000.5.11更新


プロローグ


ランドナー補完委員会の乾さんのご提唱で5月のGWに大井川上流の井川雨畑林道を走ろうということになった。ところが4月中旬にこの林道を突破した方の情報では崖崩れや雪の壁が連続し、担ぎや押しが多くて難儀したということでMTBにデイバッグ・スパッツ必須の早朝スタートという体制で臨むことになった。

コース

5月3日
井川ダム−井川雨畑林道−山伏峠(やんぶし)−雨畑−早川−身延−榧の木隧道 (民宿かやの木宿泊)
5月4日
榧の木隧道 (民宿かやの木)−安倍峠−梅ヶ島温泉−蕨野(わらびの温泉宿泊)
5月5日
蕨野(わらびの温泉)−口坂本温泉−大日峠−井川ダム

CAST

CAST 自転車
紀伊半島の超人cancanさん いつものアスカ・700Cツーリング
押し一徹の中尾さん サカエ輪業のライテージ・MTB
ランドナーの帝王乾さん KLEINのMTB
コメディアンせいのさん 乾さんから借りたクローム・MTB
ボヘミアンすずさん ロイヤル・ノートンのランドナー
私ことナワ〜ルド いつものMTB改パスハンター
本編  5月3日

前日5月2日、凄い雷雨のなかを名神・東名と乗り継いで大井川鉄道千頭駅でお約束より1時間遅れてすずさんと合流。集合場所の井川ダムへ向けて空母を走らす。

しかし大井川筋は凄い。クネクネ道とダム間のアップダウンは気持ち悪い一歩手前である。深夜2時過ぎにやっと井川ダムへ到着。ウトウトしかけたころ他の4名もオデ君で到着。ワイワイ言いながら仮眠をとる。

    井川ダムスタート地点

外が薄暗くなった頃、外がやかましい。What time is it now? へっ!5時過ぎ。慌てて準備をして走り出すと、6時であった。井川湖沿いは淡々と走り、井川大橋で小休止。ダム湖が切れる小河内で林道に入った。

峠までは18km標高差1120mの行程だ。しかし折角GAMIさんが作ってくれたプロフィールマップをみんな手に入れた筈なのに誰ひとりとして持ってきていないのはどういうわけだろう(^^ゞ

今年は病人状態という超人cancanさん、早々と押す。中尾さんも押している。でも中尾さんは押したら速いのだ。下手に乗るより押した方が良い鴨試練ので、中尾さんには「押し一徹」の称号を奉りたい。
ここへ来るまでに諏訪から秋葉街道を走ってきたすずさんはさすがに強い。転勤でニフティの地方会議室を4つも転々としたボヘミアン独特の強さであろうか?

でも早朝出発の気楽さで随時休みが入る。天気は最高なので南アルプスのお山もよく見える。写真撮影会も休みの都度開かれる。

しか〜し、勘行峰林道の分岐点で峠が視認できるようになった所から崖崩れ箇所が出現。これから難行苦行が始まるのかと前途が不安になった。


崖崩れ箇所では亀の子状態になったタウンエースを助けたりしながら10ヶ所以上の落石箇所をパスして峠に辿り着いたのは11:30だった。天気は最高。南アルプスの雪山も遠望できる(冒頭の写真)絶好のポジションであったが、風が強かった。皆で昼食をとっている時、後から登ってきたKLEIN、MTBの若者に会った。彼は食事もせずにすぐ下っていった。

下り始めてすぐに路面を覆う雪が出現。しかしガードレール付近を押していけば何とかなる。そのうちダートも出現。崖崩れと冠雪箇所が交互に現れるが、担ぎを入れる所は少ない。途中女性のオフロードバイク2名に会ったのには驚いた。

ダートも締まった、程度の良いものでとにかくヒャッホーの下りである。こんな美味しい坂をゆっくり下るせいのさんには何度かアドバイスしてMTB洗脳作戦を開始した。

1230mの薄黒沢橋1号までダートは続いた。後は舗装路をボンボンとばして雨畑・早川町へ下った。今日のお宿の榧の木隧道脇にある「民宿かやの木」までは身延から再度100mほど登ったところであった。

本日走行距離90km、獲得標高1800m


5月4日

  フォッサマグナ地点
今日は安倍川水系への折り返しである。「民宿かやの木」を8時に出発。コンビニで食料を仕入れてから大城川沿いに安倍峠へ向かった。

途中フォッサマグナ(糸魚川静岡構造線)が通っている地点に遭遇した。昨年の中央構造線といい、GWはスケールの大きい地形に出会えて楽しい。

この林道も5月20日まで閉鎖ということでゲートが閉まっていたがそこを過ぎる頃から勾配が急になった。


本日の安倍峠は身延の国道分岐点から峠まで約30km標高差1200mである。昨日以上に半端ではない。ゲートを越えて滝を目にすると凄まじい九十九折れが始まった。何度かカーブを曲がると富士山が見える地点が出てきた。しかし今日は天辺が二度ほど見えただけで雲が多い。


今日も皆同じ様なスタンスであるが乾さんが体調が悪く、吐き気を催しているようだ。それでも頑張って走っているのだから大したモノだ(@_@)

1200mの崖崩れ地点を過ぎた所でお昼にし、更に登るとようやく安倍峠(1400m)に到達した。

旧道にある峠の看板と広場はシングルトラックのいい雰囲気であった。居合わせた初老の山登りの方と会話すると、この峠は梅ヶ島金山の金を運ぶために武田信玄が使ったと教えて頂いた。

梅ヶ島林道のピークはもう少し先で「峠の香和屋」近くにある。それから梅ヶ島温泉へは凄まじい下りで、車やバイクを何台も追い抜くほどであった。

その後本日のお宿「わらびの温泉」までは嬉しい下りで超人cancanさんの独壇場。ついでに車にチャージングしたなどとは誰も書くまい・・・

2日間御一緒頂いたすずさんとは今日でお別れ。彼はその後沼津まで走って寿司を食べ、翌日東京まで自走したというとんでもない人であった。
しかし「わらびの温泉」に着いてビックリ。3RENSHOのロードレーサーがガレージに逆さづりしてある。反対側にはピストレーサーが・・・

女将さんに聞くとおじいちゃんが競輪選手だったとのこと。そして孫もおじいちゃんに影響されたのかインターハイに出るべく頑張っているとのこと。彼は翌朝予選に出かけていった。確かにエエ体してました。

本日走行距離70km、獲得標高1400m

    うわあ!蝙蝠やあ!

        ピスト車


5月5日

本日は井川ダムへ車を回収に行く。「わらびの温泉」から大日峠までは標高差900mあるので結構な登りだ。峠付近に大日という地名があるので近くの富士見峠より昔の道であろう。

口坂本温泉まではゆっくりとした川沿いの道であるが、総選挙が近いのか民主党の街宣カーが集落毎に辻演説をするのと同じペースで走っているので奇妙な親近感を抱いてしまったのは私だけだろうか?

口坂本温泉で大休止の後本格的な登りにかかる。ここが522mなので峠までは約8km、600mの登り。平均勾配7.5%である。

峠道は車も少なく、林間の道なので気分良く登れる。途中、山桜が咲いていたり、峠には峠の看板があるし、私は満足した。ところが皆は峠に着くとひっ転がって疲労困憊している様子。乾さんなど改めて吐く始末で、3日間の疲れが貯まっているようであった。

井川側の下りでは冠雪した南アルプスが遠望できたし、井川側への500m下りも充実感があった。車をデポした井川ダムで解散し、GWのアドベンチャーも終わりとなった。

ご参加の皆さん、遊んで頂いて、ありがとうございました。

本日走行距離44km、獲得標高1000m



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