細尾峠 1192m (2005.11.18) 地図

栃木県日光市細尾町−足尾町
栃木県日光市細尾町と銅山があった足尾町とを結ぶ国道122号線の旧道峠である。

峠は江戸時代に発見された足尾銅山への物資搬入や掘り出された銅の搬出に利用され、大いににぎわった。足尾鉄道(現わたらせ渓谷鉄道)の開通で寂れたものの昭和11年自動車道として大改修され、足尾の大幹線となった。現在は昭和53年(1978年)日足トンネルの開通で静かな峠になっている。

日光市細尾町側、トンネル手前に旧道が国道を陸橋で越える場所がある。ここに車をデポして走り始めた。

旧道へのアクセス地点



ここは飯場というか道路管理事務所のような建物があって、すぐ先で旧道と合流している。車を置かせてもらい、旧道を走り出す。足尾へ10.7km・細尾へ1.3kmの地点である。旧道はすぐに山を巻き国道を陸橋でオーバーラップする。
旧道と合流し(13:16)
国道をオーバーラップする(13:18)



道はつづら折れを重ねながら高度を上げる。三桁国道だけに半端な傾斜ではないものの昔の産業道路であるから石積みなどナカナカ立派で、車同士の離合も問題なく行える幅になっている。
ジグザグのつづら折れ(13:24) 立派な石垣(13:50)



初冬の弱々しい陽を浴びて葉を落とした木々が寒そうに立っている。峠付近まで来てもクッキリとしたくびれは見あたらずどこが峠かわからない。
石垣付きのヘアピン(13:53) 峠は近い?(13:59)



遠くから見るとおり峠はなだらかな鞍部になっていた。それでも少しは切り通してあるらしく、石積みで補強してあった。いい区切りなのでここで遅い昼食をとった。
細尾峠(14:05)



峠の標識に「前日光高原」なる文字があった。そういえば滝ヶ原峠で見た林道名は前日光線。日光の前にある高原といえば間違いはないからいいのだけれど安直なネーミングだ。
細尾峠(日光)



食事も終わり峠から下り出す(14:22)。足尾側は開けているせいか奈落の底に落ちていくように見える。ヘアピンの連続で曲がるところなど相当な段差になっている。
急激な下り(14:36)



次々にヘアピーコーナーを下っていくうち、やはりと言おうか最後に14%の勾配表示が現れた。細尾側から登って足尾へ下りる今回のプランは車のデポ地へ戻る際にトンネルを下り勾配で抜けたかったためである。そのため標高差から言っても細尾側の方が距離が長い。おまけに足尾側の方が傾斜も急であるため単純に越えるだけなら足尾側から登った方が良いと思われるのだ。
ヘアピンの連続(14:43) 14%表示(14:46)



さらにヘアピンの連続を下ると、やっと日足トンネルの排気塔が見えてきた。
ヘアピンの連続(14:49) 日足トンネル施設(14:50)



しかしトンネルが見えて国道と同じ高さにまで下りても合流するまでにさらに500mほど走らなくてはならなかった。

合流点の手前には「長い長い峠道案内図」の解説板があった。峠道の歴史などが詳しく解説してあり、こういうものは事前に学習した方が感慨を持ちながら走ることができるので、足尾側からアタックするのが正解だろう。
長い長い峠道案内図(14:52) 国道と合流(14:59)



日足トンネルまで登り返す。14%勾配のヘアピンカーブ群がトンネルの右側に展開している。これだけ露骨にスイッチバックしてると驚くというより感動すら覚える(~_~)
ヘアピンカーブ群(15:03) 日足トンネル足尾側(15:08)



日足トンネルは2765mの長大トンネルである。下り勾配になるように計算したから走るのに苦労はしなかった。

写真を撮った時刻から計算すると抜けるのに8分かかっている。時速20kmそこそこだった(^^;)

日足トンネル細尾側(15:16)

粕尾峠へ