飛瀬坂(ひせざか)  225m (2007.1.13) 地図

岐阜県関市洞戸(ほらど)通元寺(つうげんじ)−洞戸飛瀬
岐阜県関市洞戸通元寺と飛瀬の間にある高賀街道(こうかかいどう)の峠である。

安毛坂(あたげざか)を下り、本道(川の南側)・脇道(川の北側)の違いはあれ、板取川の両岸を辿ってきた高賀街道は洞戸の町に入る。

洞戸橋付近からは信仰の対象となった高賀山が見える。また洞戸の町の奥に飛瀬坂も見える。
洞戸橋付近から見た高賀山と飛瀬坂



洞戸橋のたもとに旧洞戸村役場(現関市役所洞戸出張所)がある。その先の崖にはおびただしい石仏や石碑でいっぱいである。この岩場付近はかつて行者渕と呼ばれ、岩場直下を板取川が流れて青渕をなした難所であった。旧道を進むと市場と呼ばれた洞戸の中心街となる。いまでは昔日の面影はないとのことだが、道沿いに建てられた建物にはそれらしき風情がある。「高賀山」の名を持つ清酒も売られている(^^;) 商店街を過ぎると、柿野川にかかる通元寺橋を渡る。
行者渕 清酒・高賀山
通元寺橋



その辺りが通元寺の集落で、天理教の前で旧道が分岐する。旧道はまっすぐ山に入っていく。この峠道も昔は山道だったそうだが、今は舗装された車道になり、たまに車も通る。

峠道の中腹に水道のタンクが見え、金毘羅山花の森公園の標注がたっている。またその先に梅泉寺跡がある。平成7年までは、本堂もあったそうだが、無住状態が続き、荒廃したため本堂を取り壊し、本尊を観音堂に移したそうだ。
天理教の前で旧道が分岐 峠入り口
金毘羅山花の森公園の標注 梅泉寺へ
梅泉寺跡の観音堂



あとは雪が残る峠へ行くだけ。峠から飛瀬側の勾配は12%(~_~) 坂道からは高賀山が眼前に迫って格好良い。飛瀬に下ると、温泉施設のようなものができていた。その前で地元住人にインタビュー。おみやげに高橋尚子が体調管理に使ったという「高賀の森水」を貰った(^^ゞ その後集落を抜けた旧道は芳兵衛パーク飛瀬あたりで国道と合流する。
雪が残る峠 飛瀬側は12%
坂道から高賀山が迫る
飛瀬から見た峠全景 国道と合流する
高賀の森水



板取川沿いに国道を遡る。高賀橋のたもとに道標がある。橋を渡ると、高賀水を汲んでいる神水庵があった。昔は無料だったので、引きもきらない賑わいだったが、効能あらたかになった現在では初穂料100円を払って汲むためか程々の人数になっているようだ(^^;)
高賀橋 高賀神社への道標
高賀水取水施設の神水庵



高賀川を遡る。谷の奥に格好良い山が聳えている。高賀山のように見えるが実は違う。名もない山なのだが、それにしては格好良すぎだ!谷を詰め、高賀神社の幸世鳥居まで来る。コンクリート製では日本一大きい。

神社には円空記念館がある。岐阜県は生まれ故郷だけにアチコチに円空ゆかりのものがある。
谷奥には格好良い山が聳えている 幸世鳥居
円空記念館 高賀神社



ここは奈良時代に顔がサル、胴体がトラ、尾がヘビという妖魔・猿虎蛇(さるとらへび)が住み着き、遠く都まで黒雲をかけ人々に危害を加え、天皇を悩ましたという。そこで天皇の勅命を受けた藤原高光が苦労の末に妖魔を討ち取ったという話が伝わっている。
猿虎蛇伝説