八草峠 750m (1998.9.20、2001.11.19)  地図 2.5万図

岐阜県揖斐郡坂内村川上−滋賀県伊香郡木之本町金居原
滋賀県の木之本と岐阜県の揖斐を結ぶ酷道峠。結婚したての1982年頃に車で越えたことがある。道路の真ん中が陥没していたり、路肩決壊してたりして車のお腹ズリズリというあまりの悪路についぞ再訪する機会がなかった。

ルートNの下見がてらロードレーサーで行ったときには450m地点で八草トンネルの工事をしていた。峠までピストンする間に小さな落石が発生していて道路が寸断される常習地帯だなあという思いを強くした。

     岐阜県側
八草トンネルの開通後初めて峠へ登る。トンネルを利用して今度は全部履修してみようと思う。

それもあってトンネルを確認すると岐阜県側の方が50mほど高い。長さが1400mだから約4%である。実際自転車で走っても惰性だけで時速30q走りができてしまうから逆コースはやりたくない。
さて滋賀県側から峠へと登り出す。簡易コンクリートで作ったゲートを過ぎ山襞を巻き巻きしながら登る。アップだけならともかく平たい所も多くて道のりが長い。

おまけに初冬の西日を背中からまともに受けて暑いくらいだ。そうなると下りになる岐阜県側は日陰でさらに寒くなる勘定だし、写真撮影を考えてもここは午前中に滋賀県側からアタックすべき峠であろう。
滋賀県側の山々の重畳たる重なりはどこまで続き、近くの横山岳は錦秋から初冬の装いでとても清々しい。

段々と登っていくうちに見覚えのあるスイッチバック地点が出てきた。その昔車の腹をズリズリしながら下った尾根付近だ。当時より木が大きくなっている。
前方にはこれまた見覚えのある鞍部が。そう、峠だ。1000m台の県境の山並みにぽっかり開いた低鞍部が八草峠なのだ。
峠には国道303号線昇格記念碑と峠の石碑、そして大きな地蔵立像がある。このところ通年になった感がある通行止め標識を無視して何台か車が越えていく。

しかしそれだけの景観がここにはある。滋賀県側は重畳たる山の連なりだし、岐阜県側だって烏帽子山と思しき尖った山が遠望できるのだ。

    峠から滋賀県側を望む

    峠から岐阜県側を望む
滋賀県側の登りが長くてだるかったのに対し、岐阜県側はクネクネ度が激しく勾配も急で、デンジャラスな風景が楽しめる。

八草川沿いまで下りてくると岐阜県側のトンネル出口も近い。