うとう峠  140m(2000.1.29) 地図

岐阜県各務原市鵜沼緑苑−加茂郡坂祝町
旧中山道の峠である。江戸時代以前の東山道は各務原市鵜沼から犬山に渡河し、善師野を経て可児に抜けていたという説が一般的である。何故なら各務原市鵜沼と坂祝の間に木曽川が作った崖っぷちがあって、川伝いには通行ができなかったらしいからである。

江戸時代でもその辺の事情は同じようで「箱根七里は馬でも越すが、越すに越されぬ大井川」と唱われていたように川の方が難所だったのである。そのため江戸時代にうとう峠を切り開いて各務原から美濃加茂に通じる中仙道にしたらしい。
中山道の鵜沼側は緑苑団地として山の中腹まで市街地化しており、街道の面影は発見しづらい。坂の頂上付近にある合戸池の東側に「日本ラインうぬまの森」として整備された駐車場付きの生活環境保全林があり、ここが「うとう峠」の入り口になっている。

峠はそこから300mほど入った所で、手前に一里塚などの道標がある。峠の前後は整備した石畳で固めてあって走りにくいが、少し下りた砂防ダムのところからは杉木立のダートになって下っていく。
橋のない谷川を渡る地点まで下りると麓も近い。現国道へ出るには高山線と国道の下をくぐる谷川のトンネル内に歩道が付いていてトンネルをくぐると木曽川べりのレストラン(カフェテラスゆらぎ)の駐車場に出られる。