布施ヶ坂(ふせがさか) 463m (2006.5.16) 地図

高知県津野町白石(しらいし)−津野町船戸(ふなと)
高知県津野町白石と船戸の間にある国道197号線の旧道峠で、龍馬脱藩の道にあたる。

白石側の分岐が道の駅「布施ヶ坂」にあると誤解し、崖道に迷い込んでしまったので仕切直しで船戸側から入った。
津野町船戸、現道トンネルと旧道分岐点



ちょっとした小川の脇をゆるやかに登るとすぐに峠に着いた。高原状とまではいかないまでも、白石側がストンと切れ落ちて完全な片峠になっている。

ここは30km足らずで海に入る新荘川の源流点にあたり、船戸側の川が四万十川と合流して190km近く流れるのに較べ、浸食力が格段に違うために、片峠地形になったのだ。
峠の民家



雨模様のため、展望台のようになっている峠から白石側は良く見えないが、トンネルに入る国道が真下に見えて、その急峻ぶりが手に取るようだ。ここから旧道は右方向へ斜面をトラバースして進み、しばらく行った後、羊腸のようなクネクネ道を一気に下る。

しかし、旧道といってもそれは車道の話。峠の民家の横から左側へ斜面に沿って下る幅広の山道を私は見逃さなかった。これこそ、幕末に坂本龍馬ら土佐脱藩の志士達が通った道ではあるまいか?写真も撮ったのに削除してしまったので載せることができず残念だ。
白石側はストンと切れ落ちていた トンネルに入る国道が真下に見える



この民家、峠のように片流れ屋根なので茶店かと思ったが、そうではないらしい。室内をのぞき見ると、工事用の発電器や工具類・事務机やヘルメットがかかっている。おそらく飯場の一種ではないか?

ところが台所と思しき部屋には、ドロップハンドルの自転車が置いてあった。この山中に何のためか?全く謎が謎を呼ぶおかしなシチュエーションであった。
ドロップハンドルの自転車

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