談合峠  120m (2006.10.8) 地図

山口県山陽小野田市津布田(つぶた)山陽小野田市埴生(はぶ)
山口県山陽小野田市津布田と埴生の間にある国道2号線の峠である。

世間を騒がせる官製談合。中央フリーウェイの談合坂SAは何度か利用して知っていたが、国道の峠でそのものズバリの名前に出くわすとは思わなかった。日本は広い。

しかし、国土交通省が掲げた峠の看板を見ると、アルフアベットで「Dango Pass」すなわち「だんご」?と読める(^^;) これはこれで「だんご3兄弟」と、どこまでも人をおちょくるようなネーミングである。



国土地理院の2.5万図では峠(どう)となっているが、国土地理院じたいどこまで信用できるかわからない。それにそのまま採用すると「だんごどう、団子堂?」となってしまい、まるでお団子屋さんみたいだ(^^;)

峠の手前で新道バイパスと旧道が分岐していて、先ほどの看板も旧道にあるものなのだが、ここ分岐の信号にも「談合峠」の看板が出ている。その看板にはなんと「Dangotouge」と書いてある。同じ官製でもこれくらい違っては何を信頼していいのかわからなくなる(ー_ー)

談合という言葉じたいは、国語辞典的には「何人か集まって相談すること」ですから熊野の「評議峠」や「小田原評定」などに通ずるところがあるのだろう。また先に書いた談合坂SAにあるレストランには「談合坂の由来」が置いてあるそうで、それによると・・・

<談合坂の由来>
1.周辺の集落の話し合いの場がこのあたりで行われた。
2.戦国時代に武田氏と北条氏との間で停戦調停が行われた。
3.武田氏から北条氏へ嫁に行く際の決まりごとが話し合われた。
4.この地に桃太郎伝説があり、ここで雉や猿や犬をキビ団子でてなづけた。

などだそうだ。
漢字の意味のとおり、ここで話し合いが行われたとしても別段不思議はないので、世相を反映した「だんごうとうげ」を採用したいとも思ったが、古来の日本の地名は音重視である。特に山陽道のような律令制の頃からの大道ともなると漢字が未到来の時代から開けていただろうし、この辺りの峠の読み(たわ・だわ・たお・とう)どおり「だんごとう」が正解なのかもしれない。
分岐の信号 問題の看板



旧道も新道バイパスも2車線で大した差はないが、新道の方がよりストレートに走っていて街中を通らないようにしてある。また山陽自動車道埴生ICに入るには新道からしか取り付け道路がないことなどからもその差は歴然としている。

そういえば、色々書いていて思い出したのだが、下の写真は談合峠の看板で隠れるように写した建物があるのだけれど、これが実はうどん屋さんだった。つまり山口のDango峠にはDango屋さんならぬUdon屋さんがあったのだ(^^ゞ
旧道から分岐の信号方面を眺める 新道の頂点付近

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