虻峠(あぶとうげ、鈴懸峠) 855m (1998.11.3、2005.9.23)   2.5万図  峠地図参照

奈良県天川村(てんかわ)中越−天川村洞川(どろがわ)
天川村中越と洞川の間にある峠である。トンネルができた現在でも道が狭いため、初めて行ったときにはバス会社の社員が通行規制をしていた。

天川村は映画にもなった横溝正史の「天川殺人事件」の舞台である。しかし、ほんまの天川村は温泉の湧くのんびりした所だった。ここ虻峠は天の川温泉(あまのがわ)と洞川温泉を結ぶ位置にある。

天川村の中心・河合から狭いクネクネ道を登ると2車線の立派なトンネルが現れる。トンネル脇から旧道が分岐している。
虻トンネルと旧道



峠へは割と簡単に着いた。関西セルラー電話(株)の天川通信所が設置してあった。
ところが峠の看板を見て驚いた。そこには『この峠の本当の名前は鈴懸峠(すずかけとうげ)です』と書いてあったからだ。
峠の看板



しかし肝心の『役の行者』様が見あたらない。祠代わりの石室は健在なのに・・・盗人か?
あるじ不在の石室



とりあえずトンネルの現道まで下り、トンネルへ戻ることにした。
現道との合流点



トンネルまで戻ると、観音峯登山口休憩所があった。トイレ休憩を兼ねて入ると、トンネルの脇に真新しい光背を背に『役の行者』様が鎮座していた。この新しさは峠に居た『役の行者』様と同じとは到底思えなかったが、銘を見ると「安政3年」となっており、間違いなくお移りいただいた行者様であった(^^;)
トンネル手前に・・・ 『役の行者』様



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